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乾燥機にかけない服はどこで干す?ランドリールームの洗濯動線

乾燥機を使う家でも、自然乾燥する衣類の動線まで考えておくと洗濯がスムーズです。※画像はイメージです。
衣類乾燥機を採用しても、物干しスペースを完全になくせるとは限りません。洗濯表示でタンブル乾燥できない衣類や、形を保つため自然乾燥したい服があるなら、「干す・仮置き・しまう」までを短い動線でつなぐランドリールームを考えておくと使いやすくなります。
ポイントは、広いランドリールームをつくることではなく、乾燥機に入れる物と入れない物をどこで分け、乾いた後にどこへ戻すかを先に決めることです。
この記事の要点
- 乾燥機を使う家庭でも、タンブル乾燥できない衣類や自然乾燥したい服のために、少量のつり干し・平干しスペースを検討すると使いやすくなります。
- ランドリールームは「洗う→乾燥方法を分ける→干す→仮置き→しまう」の順で動線を考えると、必要な設備と収納を整理しやすくなります。
- ただし衣類ごとの乾燥方法は洗濯表示と使用する乾燥機の取扱説明書を確認し、室内干しの乾きやすさは換気・除湿・空気の流れまで含めて計画することが大切です。
乾燥機にかけない服とは?最初に分け方を決める
ランドリールームの間取りを考える前に確認しておきたいのが、家族の洗濯物をすべて同じ方法で乾かすわけではないという点です。
タオルや普段着の多くを衣類乾燥機へ入れる家庭でも、衣類の表示や素材、デザイン、家族の使い方によっては自然乾燥を選ぶ物が残ります。そこで、間取りを決める前に「乾燥機へ入れる物」「つり干しする物」「平干しする物」を分けてみると、必要な物干しスペースが見えやすくなります。
まず洗濯表示を確認する
衣類を乾燥機に入れられるかどうかは、感覚ではなく洗濯表示から確認することが基本です。
消費者庁の洗濯表示の案内では、正方形の中に円がある記号がタンブル乾燥を表し、タンブル乾燥できないことを示す表示も定められています。また、自然乾燥については、つり干し、ぬれつり干し、平干し、ぬれ平干し、日陰干しなどの方法が表示で示されます。
そのため、新居のランドリールームを考えるときは「乾燥機があるから物干しはいらない」と決める前に、普段着ている衣類の表示を一度確認しておくと安心です。
※実際の乾燥可否は衣類の洗濯表示に加え、使用する衣類乾燥機の取扱説明書や注意事項も確認してください。
「乾燥機NG」と「自然乾燥したい服」を分ける
もう一つ整理したいのが、乾燥機に入れられない衣類と、入れられる場合でも自分たちは自然乾燥したい衣類は別ということです。
家族によっては、お気に入りの服、型崩れを避けたい服、子どもの衣類の一部などを、洗濯表示上の可否とは別に自然乾燥したいと考えることがあります。
このような衣類まで含めて考えると、必要なのは大量の物干しスペースとは限りません。毎回数着だけなら、ランドリールームの一角に短い物干しバーを設ける、可動式の物干しを使える場所を残すといった方法でも対応しやすくなります。

洗濯機の近くで乾燥方法を分けると、濡れた衣類を持って移動する距離を短くできます。※画像はイメージです。
先に決めたい4つの行き先
乾燥機を使うランドリールームでは、本体の置き場所だけを決めるよりも、洗濯後の衣類がどこへ進むかを先に整理した方が間取りを考えやすくなります。
つり干しする服
ハンガーに掛けて乾かす衣類があるなら、洗濯機の近くに室内物干しバーがあると移動を減らせます。
ここで大切なのは、物干しバーの本数を増やすことより、濡れた服を持って何歩移動するか、干した状態でも家族が通れるかを見ることです。
脱衣室と兼用する場合は、入浴する人の出入りや着替えスペースと洗濯物が重ならないかも確認しておきましょう。
平干しする服
間取り検討で見落としやすいのが平干しスペースです。
つり干し用のバーがあっても、衣類を平らに置きたい場合は対応できません。専用の大きな台をつくる方法だけでなく、可動棚や通気性を確保したラックを使える場所を決めておく方法もあります。
ポイントは、平干しのために床や洗面カウンターを占領しないことです。毎日使う場所と重ならない位置を検討すると、洗濯中でも他の家族が使いやすくなります。

つり干しだけでなく、平干しする衣類の置き場も確認しておきましょう。※画像はイメージです。
乾燥後に仮置きする服
乾燥機を使うと干す作業を減らしやすい一方、乾いた衣類を「たたむ」「家族ごとに分ける」「収納する」という作業は残ります。
乾燥機の近くにカウンターがあると便利ですが、役割を決めていないと洗濯物が積み上がる場所になりがちです。
たとえば、カウンターはたたむ作業専用にし、家族別の一時置きは下部のかごにするなど、作業する場所と置いておく場所を分けると散らかりにくくなります。
そのまま収納する服
タオル、下着、パジャマ、普段着などをランドリールーム周辺へ収納する方法もあります。
家族全員の衣類を一か所にまとめる必要はありません。洗面・入浴時に使う物だけランドリールーム付近へ置き、そのほかはファミリークローゼットや各個室へ戻す方法もあります。
「どこに収納をつくるか」ではなく、洗濯が終わった物を誰が、いつ、どこへ戻すかから考えると、収納量を決めやすくなります。
ランドリールームの間取りで確認したい判断基準
ランドリールームは畳数だけで使いやすさが決まる場所ではありません。アップルホームのランドリールームは何畳必要?注文住宅の洗濯動線で考える間取りでも、洗う・干す・しまう流れから必要な広さを考えることを紹介しています。
乾燥機を使う家庭では、さらに「乾燥方法を分ける」という工程を加えて確認してみましょう。
洗濯機の近くで仕分けできるか
洗濯が終わった後、乾燥機へ入れる衣類と自然乾燥する衣類をその場で分けられると、濡れた洗濯物を持って室内を何度も移動せずに済みます。
洗濯機の近くにバスケットを置く場所を確保する、乾燥機と物干しバーを近くに配置するなど、仕分けから次の作業へつながる配置がポイントです。
干した衣類が通路をふさがないか
図面上では便利に見える物干しバーも、実際に衣類が掛かると使える幅が狭くなることがあります。
洗濯物の下を毎回くぐる配置や、洗面台・収納・出入口の前へ衣類が張り出す配置は、日常の小さなストレスになりやすいため注意したいところです。
干した状態を想定し、扉が開くか、人が通れるか、収納から物を取り出せるかまで確認しましょう。

つり干しと仮置きの場所を分けることが、散らかりにくいランドリールームにつながります。※画像はイメージです。
乾かすための環境をつくれるか
室内干しは、物干しバーを付けるだけでは完了しません。湿気がこもりにくいか、空気が動くか、必要に応じて除湿機などを使えるかも合わせて考えます。
全館空調の住まいでも、空調設備そのものが衣類乾燥機になるわけではありません。室内干しを取り入れる場合は、ランドリールームの換気や空気の流れを含めて検討することが大切です。詳しくは全館空調の家は室内干ししやすい?ランドリールームと換気計画の考え方も参考にしてください。
収納先まで近いか
洗濯家事の負担は「乾いた時点」で終わるわけではありません。
乾燥後の衣類を毎回2階の各個室まで運ぶ間取りと、隣のファミリークローゼットへ戻せる間取りでは、作業量が変わります。一方で、家族それぞれが自分の衣類を管理する家庭なら、個室収納の方が合う場合もあります。
ランドリールームと収納は、距離だけでなく家族の片付け方に合わせて決めることが重要です。
ランドリールームの間取り4パターンを比較
| 間取り | 向いている暮らし | メリット | 確認したい点 |
|---|---|---|---|
| 一室完結型 | 洗濯家事を一か所で終わらせたい家庭 | 洗う・乾燥・室内干し・たたむを近くにまとめやすい | 必要な面積、湿気、収納量 |
| ファミリークローゼット隣接型 | 家族の普段着をまとめて収納したい家庭 | 乾いた衣類を短い移動で収納しやすい | 通り抜け動線と着替えのプライバシー |
| 洗面・脱衣室兼用型 | 床面積を抑えながら洗濯動線を整えたい家庭 | 水まわりをコンパクトにまとめやすい | 入浴・身支度と洗濯作業の重なり |
| 分散型 | 必要な場所だけに小さな物干しを設けたい家庭 | ランドリールームを大きくしすぎずに済む | 洗濯物を運ぶ距離と家族の片付け方 |
一室完結型
洗濯機、乾燥機、物干し、作業台、収納を一室にまとめるタイプです。
作業場所が集まるため分かりやすい一方、すべての機能を詰め込むと床面積が大きくなりやすくなります。注文住宅では「本当にここに置く必要がある物」を整理し、収納を隣室と共有する方法も検討すると効率的です。
ファミリークローゼット隣接型
乾燥後すぐ収納したい家庭では、ランドリールームとファミリークローゼットを隣接させる方法があります。
特にハンガーで干した服をそのままハンガー収納する暮らしなら、たたむ工程そのものを減らせる場合があります。
ただし、ファミリークローゼットが家族の通り道になる場合は、着替える人と洗濯する人の動線がぶつからないかも確認しましょう。

乾いた衣類の収納先が近いほど、「しまう」作業まで終わらせやすくなります。※画像はイメージです。
洗面・脱衣室兼用型
独立したランドリールームを設けず、洗面・脱衣室に洗濯機や乾燥機、室内物干しをまとめる方法です。
床面積を抑えやすい一方、家族が洗面台を使う時間、入浴する時間、洗濯する時間が重なる家庭では使いにくくなることがあります。
物干しバーの位置だけでなく、洗濯かごを置いた状態、乾燥機の扉を開いた状態まで図面上で確認すると、暮らした後を想像しやすくなります。
干す場所を分ける分散型
ランドリールームでは乾燥機と短い物干しバーだけを使い、大きな物や一時的に多く干したい場合は別の室内物干しスペースを利用する方法もあります。
毎日の自然乾燥が数着程度なら、ランドリールームを大きくするより、必要な場所に小さな機能を分散した方が家全体を使いやすくできるケースがあります。
乾燥機を使う家でも物干しスペースは必要?
必要かどうかは「乾燥機を持っているか」ではなく、「乾燥機に入れない洗濯物が毎回どのくらい残るか」で判断します。
| 家庭の洗濯スタイル | 物干しスペースの考え方 | 向いている計画 |
|---|---|---|
| ほとんどを乾燥機に入れる | 数着を掛けられる場所を確保 | 短い物干しバー+小さな平干し場所 |
| 普段着は乾燥機、仕事着やお気に入り服は自然乾燥 | 毎日の自然乾燥量を基準にする | ランドリールーム内の固定物干し |
| 天候や衣類によって使い分ける | 乾燥方法を選べる余裕を持たせる | 固定物干し+可動式物干し |
| 自然乾燥が中心 | 干す量と乾燥環境を優先 | 室内干しスペースと換気・除湿を一体で検討 |
ガス衣類乾燥機を検討している場合も、設備単体ではなく洗濯機・収納・物干しとの位置関係を一緒に考えることが大切です。設置計画についてはガス乾燥機のある注文住宅|乾太くんで後悔しない間取りもあわせてご覧ください。
よくある失敗と対策
失敗1:乾燥機前提で物干しをなくす
乾燥機を採用することで、室内物干しをまったく設けないケースです。
暮らし始めてから自然乾燥したい衣類があると分かると、浴室、カーテンレール、ドア周辺など、本来物干し場所ではないところへ洗濯物が広がりやすくなります。
対策は、現在の洗濯物を一週間ほど見て、乾燥機に入れない衣類が何着程度あるか確認すること。大量の室内干しが必要でなければ、小さな物干しスペースで十分な場合もあります。
失敗2:カウンターが洗濯物置き場になる
「たたむための便利なカウンター」をつくったものの、乾いた服や家族の着替えが積み重なり、作業できなくなるケースです。
カウンターだけを設けるのではなく、一時置き用のかご、タオル収納、家族別の収納など、次の行き先を近くに決めておきましょう。
仮置きする場所と、作業する場所を分けるだけでも使い勝手は変わります。
失敗3:収納までの距離が長い
洗う・干す・乾かすところまではスムーズでも、最後に家族全員の衣類を別の階まで運ぶ必要があると、洗濯家事が途中で止まりやすくなります。
対策は、ランドリールームだけを見るのではなく収納まで含めて間取りを見ることです。
全部の衣類を集約しなくても、タオル・下着・パジャマだけを水まわり近くに置く、ハンガー収納する服だけファミリークローゼットへ流すなど、家族に合った分担方法を考えられます。
間取りを決める前に家族で確認したい順番
洗濯物を3種類に分けてみる
まずは現在の洗濯物を、次の3種類に分けてみましょう。
- 乾燥機へ入れる物
- ハンガーなどでつり干しする物
- 平干しなど別の乾燥方法を選ぶ物
一日分だけではなく、仕事着、学校用品、休日の服なども含めて数日確認すると、必要な物干し量をイメージしやすくなります。
一日の動きを図面上で再現する
次に、「洗濯機から取り出す→分ける→乾燥機へ入れる/干す→取り込む→たたむ→しまう」の順に、図面上で指を動かしてみます。
途中で何度も部屋を横切る、扉を開ける、階段を使う場合は、毎日の家事でその移動が繰り返されます。
反対に、すべてを数歩に収めるためだけにランドリールームを広げすぎると、LDKや収納など別の空間を圧迫することがあります。家全体の面積配分と合わせて考えましょう。
設備・換気・収納を同時に確認する
衣類乾燥機を設置する場合は、設置寸法や設備条件、メンテナンス性などを使用予定機種に合わせて確認します。
室内物干しについても、換気、空気の流れ、除湿機を使う場合のコンセント位置などを同時に確認しておくと、完成後に設備を追加する負担を減らしやすくなります。
ランドリールームは「部屋」として考えるより、洗濯という作業を完了させるための小さな家事システムとして考えると、必要な機能を整理しやすくなります。
施工事例を見るときにチェックしたいポイント
ランドリールームの施工事例を見るときは、おしゃれな内装や広さだけでなく、実際に洗濯物がある状態を想像してみてください。
- 洗濯機から物干しまで何歩か
- 乾燥機の扉を開いても通路を使えるか
- 自然乾燥する衣類が通行を邪魔しないか
- たたむ場所と仮置き場所が分かれているか
- タオルや普段着をどこへ収納するか
- ファミリークローゼットへ直接移動できるか
アップルホームの実邸で見る室内物干し
アップルホームの所沢市T様邸のWELL+施工事例では、全館空調を採用した住まいに室内物干しスペースを設けています。施工事例では、夜に洗濯した衣類が朝までに乾きやすく、春先の花粉時期にも室内干しを活用しているというお施主様の声を紹介しています。
この実例からも、室内干しは「物干しバーを付けるか」だけでなく、洗濯する時間帯や空調・換気、家の中での動線まで合わせて考えることが大切だと分かります。ただし、衣類の乾き方は洗濯量、素材、室温、湿度、換気・除湿条件などで変わるため、同じ結果を保証するものではありません。
施工事例を見るときも「自分たちならどの衣類をここで干し、乾いた後にどこへしまうか」と置き換えて見ると、間取りの相性を判断しやすくなります。
よくある質問
- Q1. 乾燥機を採用するならランドリールームに物干しスペースは不要ですか?
- 不要とは限りません。洗濯表示でタンブル乾燥できない衣類や、形崩れを避けて自然乾燥したい衣類があるなら、少量でもつり干し・平干しの場所を確保すると使いやすくなります。
- Q2. 乾燥機にかけられない服はどう見分けますか?
- まず衣類の洗濯表示を確認します。消費者庁の表示では、正方形の中に円がある記号がタンブル乾燥を表し、これに×が付いた表示はタンブル乾燥不可です。機器の取扱説明書の禁止事項も併せて確認してください。
- Q3. 平干しスペースはどこに作ると使いやすいですか?
- 洗濯機の近くで、作業台や可動棚の一部を平干しに使えるようにすると移動が少なくなります。ただし作業台と兼用する場合は、濡れた衣類と乾いた衣類の作業が重ならないように運用を決めます。
- Q4. ファミリークローゼットはランドリールームの隣がよいですか?
- 家族の普段着や下着をまとめる暮らしなら隣接が便利です。個室収納が中心なら、ランドリールーム内の一時置きと各室へ運ぶルートを短くする方法もあります。
- Q5. 全館空調なら室内干しは必ず早く乾きますか?
- 必ずとは言えません。室温だけでなく湿度、空気の流れ、干す量、換気や除湿条件で乾き方は変わります。全館空調を採用する場合も、室内干し場所の空気の流れと湿気の逃げ道を設計時に確認します。
ランドリールームは「乾かした後」まで考えて計画を
乾燥機を採用する家でも、自然乾燥する衣類が少しでもあるなら、その行き先を間取りの中に用意しておくことが大切です。
ポイントは、大きなランドリールームをつくることではありません。乾燥機に入れる・つり干しする・平干しする・仮置きする・しまうという一連の流れを、家族の洗濯方法に合わせてつなぐことです。
これから注文住宅の間取りを考える方は、今使っている衣類と一週間の洗濯方法を一度見直してみてください。「何畳必要か」を考える前に「何をどこで乾かし、どこへ戻すか」を決めると、自分たちに必要なランドリールームが見えてきます。
アップルホームでは、所沢・川越・狭山・入間など埼玉県西部を中心に、家族構成や洗濯方法、収納の仕方まで伺いながら注文住宅の間取りをご提案しています。
衣類乾燥機の設置条件や乾燥できる衣類は機種によって異なります。具体的な設備計画は使用予定機器の取扱説明書・メーカー情報を確認し、設計・施工担当者とご相談ください。
