公開日:
感震ブレーカーは必要?種類・設置費用と新築時の確認ポイントを解説

感震ブレーカーは、注文住宅の電気設備を計画する段階で設置を検討しておきたい防災設備です。
感震ブレーカーは、地震による電気火災のリスクを減らすため、新築住宅でも設置を検討したい防災設備です。特に、外出中や避難時にブレーカーを切れない状況への備えとして役立ちます。
一方で、種類によって電気を遮断する範囲や設置費用が異なり、作動時には照明や家電製品への電力供給が止まる場合があります。費用だけで決めず、停電時の安全性も含めて選ぶことが大切です。
この記事では、感震ブレーカーの仕組み、種類別の価格目安、メリット・デメリット、設置場所を解説します。さらに、埼玉県西部で注文住宅を計画している方に向けて、新築時の電気設備図面や見積書で確認したいポイントを整理します。
この記事の要点
- 感震ブレーカーは、一定以上の地震の揺れを感知して電気を自動遮断し、地震火災のリスクを減らす設備です。新築住宅でも設置を検討する価値があります。
- 新築では分電盤内蔵型を優先して検討し、感震機能の有無、遮断範囲、設置費用、停電時の避難動線を電気設備図面と見積書で確認しましょう。
- ただし作動時には照明や医療機器なども停止する可能性があります。必要な電源の確保方法、非常用照明、製品の復帰操作を設計担当者や電気工事業者に確認してください。
感震ブレーカーは必要?判断早見表
感震ブレーカーが必要か迷った場合は、住宅の新築・既存の別、止めたい電気の範囲、停電時に継続して使う機器の有無を基準に判断します。
新築では、住宅全体の電気を遮断できる分電盤内蔵型を設計段階で検討すると、設備仕様と費用を比較しやすくなります。一方、既存住宅では現在の分電盤との適合性によって選択肢が変わります。
| 住宅・生活の状況 | 検討したい種類 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| これから注文住宅を建てる | 分電盤内蔵型 | 標準仕様かオプションか、費用と遮断範囲 |
| 既存住宅で分電盤を交換したくない | 分電盤後付型・簡易型 | 現在の分電盤への適合性と設置方法 |
| 特定の電熱器具の電源を止めたい | コンセント型 | 対象機器と設置するコンセント |
| 在宅医療機器など継続電源が必要 | 電源維持方法を確認してから選択 | 非常用電源と安全な遮断範囲 |
| できるだけ初期費用を抑えたい | 簡易型・コンセント型 | 遮断範囲の違いと作動の信頼性 |
判断の順番は次のとおりです。
- 新築・既存住宅のどちらかを確認する。
- 家全体を遮断するか、特定の機器だけを遮断するか決める。
- 停電すると困る機器と非常用電源の必要性を整理する。
- 対応する製品と設置費用を確認する。
- 作動時の避難方法と復電手順を確認する。
重要なのは、単に感震ブレーカーを設置することではなく、火災予防と停電時の生活・避難の安全性を両立させることです。
感震ブレーカーとは?地震火災を防ぐ仕組み
感震ブレーカーとは、設定された大きさ以上の地震の揺れを感知し、住宅内の電気を自動的に遮断する装置です。
主な目的は、地震で電気機器が転倒したり、配線が損傷したりした状態で電気が流れることによる出火を抑えることです。停電から電気が復旧した際の火災対策としても役立ちます。
総務省消防庁は、地震による電気火災への対策として感震ブレーカーの設置を案内しています。避難のために自分でブレーカーを切れない場合や、不在時に地震が発生した場合への備えになります。
通常のブレーカーとの違い
住宅の分電盤には、一般に電気の使いすぎやショートに対応するブレーカー、漏電を検知するブレーカーなどが設けられています。
しかし、通常のブレーカーには、地震の揺れそのものを感知して電気を止める機能があるとは限りません。
例えば、大きな地震で電気ストーブが倒れ、周囲の衣類や家具に接触した場合、電気の使用量が正常な範囲内であれば、通常のブレーカーだけでは遮断されない可能性があります。
感震ブレーカーは、そのような状況に対して揺れを検知し、電気の供給を遮断する役割を担います。
なお、感震ブレーカーは通常の漏電保護機能や過電流保護機能を置き換えるものではありません。新築時には、それぞれの保護機能が備わっていることを確認しましょう。
通電火災・復電火災への備え
大きな地震では、建物の損傷だけでなく、地震後の電気の復旧が出火のきっかけになることがあります。
例えば、地震で傷ついた配線や、倒れた電熱器具に電気が供給された場合、発熱やショートによって火災につながる可能性があります。
こうした電気の復旧に伴う火災は、通電火災や復電火災と呼ばれます。
2026年2月の政府広報オンラインの感震ブレーカー解説でも、外出中や避難する余裕がない場合に電気火災を抑える手段として紹介されています。
ただし、感震ブレーカーを設置しても、ガス器具、ろうそく、住宅外部の電気設備など、すべての出火原因を防止できるわけではありません。
住宅の耐震性確保、家具の転倒防止、火災警報器の設置などと組み合わせて考えることが重要です。
感震ブレーカー4種類と設置費用を比較
感震ブレーカーの種類は、分電盤内蔵型・分電盤後付型・コンセント型・簡易型の4つに整理でき、設置費用と電気を遮断する範囲が異なります。
次の金額は、2026年1月に関係府省庁が公表した資料に掲載されている参考価格です。施工条件や製品、工事費の扱いは異なるため、そのまま設置総額として扱わないでください。
| 種類 | 参考価格 | 電気工事 | 主な遮断範囲 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 分電盤内蔵型 | 約5万〜8万円 | 必要 | 住宅全体 | 新築時に組み込みやすい。遮断まで待機時間がある製品もある |
| 分電盤後付型 | 約2万円 | 必要 | 住宅全体 | 既存分電盤の仕様により設置可否が変わる |
| コンセント型 | 約5,000円〜2万円 | 製品による | 設置したコンセント | 一部の機器を対象にできるが、未設置の場所には効果が及ばない |
| 簡易型 | 3,000〜4,000円程度 | 不要 | 主幹ブレーカーを遮断する製品では住宅全体 | 比較的安価だが、取付状態によって作動の信頼性に差が出る |
出典:内閣府ほか関係府省庁「感震ブレーカーの設置促進に向けた取組の強化」(2026年1月、PDF)。価格は参考値であり、現在の販売価格、工事費込み価格、アップルホームの施工価格を示すものではありません。
種類を選ぶ際は、価格だけでなく、遮断する範囲、工事の要否、設置する住宅の条件を順に確認する必要があります。
- 住宅全体を遮断したい場合は、分電盤内蔵型または分電盤後付型を検討する。
- 既存の分電盤を使う場合は、分電盤後付型が適合するか確認する。
- 特定の電熱器具だけを対象にする場合はコンセント型を検討する。
- 工事を伴わない方法を選ぶ場合は簡易型の適合性と取付条件を確認する。
分電盤内蔵型
分電盤内蔵型は、分電盤に感震センサーが組み込まれた方式です。一定以上の揺れを感知すると、設定に応じてブレーカーを作動させます。
分電盤内蔵型には、揺れを感知してから約3分の待機時間を設け、避難準備の時間を確保する仕組みを持つ製品があります。ただし、作動条件や待機時間は機種によって異なります。
新築住宅では分電盤の機種を選ぶ段階で採用できるため、設計・施工計画へ組み込みやすい点が特徴です。
一方、住宅全体の電気が停止する場合は、照明や冷蔵庫、通信機器なども影響を受けます。非常用照明や継続して使用する必要がある機器への対策と合わせて選びましょう。

分電盤内蔵型は、地震の揺れを感知して住宅の電気を遮断する仕組みです。
分電盤後付型
分電盤後付型は、既存の分電盤に感震機能を追加する方式です。
漏電ブレーカーが設置されている分電盤など、対応する条件を満たした場合に設置できます。ただし、漏電ブレーカーがあればすべての分電盤に取付可能というわけではありません。
製品との適合性、設置スペース、配線状況などを電気工事業者に確認する必要があります。
現在の住宅に感震機能を追加したい場合は候補になりますが、分電盤を新設する注文住宅では、分電盤内蔵型との費用差を含めて比較すると判断しやすくなります。
コンセント型
コンセント型は、センサーが地震の揺れを感知し、対象のコンセントからの電気供給を遮断する方式です。
コンセントに差し込む差込型と、壁のコンセント自体を交換する埋込型があります。差込型は電気工事が不要なものもありますが、埋込型などは電気工事が必要です。
電気ストーブなど、特定の電熱器具の電源を止めたい場合に検討できます。
ただし、設置していないコンセントや、コンセントに至るまでの配線は基本的に遮断対象に含まれません。住宅全体の電気火災対策とは区別して考えましょう。
簡易型
簡易型は、地震の揺れによっておもりやバネが作動し、分電盤のブレーカーを物理的に落とす仕組みです。
一般に電気工事を必要とせず、比較的低い初期費用で取り入れられます。
一方、分電盤の形状によっては取り付けが難しく、設置方法や取付状態によって動作に差が出る可能性があります。
また、主幹ブレーカーを落とす製品では、住宅全体の電気が一斉に停止します。避難用の照明を確保しておくことが必要です。
新築住宅で長期的に使用する設備を選ぶ場合は、初期費用だけではなく、動作の信頼性や維持管理も比較しましょう。
感震ブレーカーのメリット・デメリット
感震ブレーカーの主なメリットは地震時の電気火災リスクを減らせることであり、主なデメリットは作動時に必要な電源まで停止する可能性があることです。
メリットとデメリットを把握すると、住宅全体を遮断する機種が適しているか、特定のコンセントのみを対象にするかを検討しやすくなります。
設置するメリット
- 大きな地震の際に、自動で電気を遮断できる。
- 避難を急ぐ状況でも、手動でブレーカーを切れないことによるリスクを減らせる。
- 外出中や就寝中など、住人がすぐに対応できない場合への備えになる。
- 配線の損傷や電熱器具の転倒などに起因する出火を抑える対策になる。
- 新築時から停電対策と組み合わせて防災計画を立てやすい。
小さな子どもがいる家庭では、地震発生時に家族の安全確保を優先する場面も想定されます。感震ブレーカーは、そのような状況で人が行うべき操作の一部を自動化できる設備です。
また、旅行や仕事で家を空けている時間帯の地震にも対応できる点は、通常のブレーカーにはない特徴です。
設置前に知りたいデメリット
- 製品の購入費用や電気工事費用が必要になる。
- 作動時に住宅全体の照明・家電・通信機器が停止する場合がある。
- 在宅医療機器など、電力供給の継続が必要な機器に影響する可能性がある。
- 機種によっては設置場所や分電盤の仕様に制約がある。
- 製品の点検や作動確認など、設置後の維持管理が必要になる。
特に注意したいのは、感震ブレーカーが正常に作動した場合でも、停電によって別の不便や危険が生じる可能性があることです。
例えば、夜間に照明が消えると、家具の転倒や床に散乱した物を避けながら避難することが難しくなる場合があります。
そのため、感震ブレーカーの設置は、非常用照明と避難動線の確保をセットで考えることが大切です。
新築での設置場所と分電盤の選び方
新築住宅で感震ブレーカーを設置する場合は、分電盤の位置、感震機能の有無、作動条件、費用を電気設備計画の段階で確認することが判断基準です。
感震ブレーカーの設置場所は、分電盤に組み込む方式かコンセント型かによって考え方が異なります。まずは採用する機種を決め、その機種に適した位置を設計担当者と確認しましょう。
分電盤の位置はどこがよい?
一般的な戸建住宅では、分電盤が玄関付近の廊下、洗面室、収納付近などに設けられる場合があります。ただし、適切な設置位置は住宅の間取りや製品の施工条件によって異なります。
感震機能付き分電盤を設置する際は、次の点を確認しましょう。
- 取扱説明書で指定された設置条件に適合すること。
- 定期点検や復帰操作ができる位置にあること。
- 湿気や水の影響を受けにくい環境であること。
- 収納物や家具で分電盤の操作部分をふさがないこと。
- 住宅の配線計画やメンテナンスに支障がないこと。
例えば、分電盤を収納内部へ設置する場合、収納物で操作がしにくくならないか確認が必要です。洗面室などでは、製品の施工条件に合った位置かを確認しましょう。
感震ブレーカーのセンサーは製品に定められた方法で設置する必要があります。独自の判断で設置位置や角度を変更しないことも重要です。
なお、同じ地域でも住宅の構造や設置する壁、階数などによって感知する揺れは異なります。気象庁などが発表する震度と感震ブレーカーが感知する揺れは必ずしも一致しないため、設置条件を製品仕様書で確認しましょう。
分電盤の位置は、平面図だけでなく電気設備図や立面方向の納まりも確認すると、操作性や収納との干渉を判断しやすくなります。
新築時に確認したい設備仕様
新築住宅で感震ブレーカーを選ぶ際には、「分電盤を設置する」という説明だけで終わらず、感震機能が含まれているか確認しましょう。
確認項目は次のとおりです。
- 分電盤に感震機能が標準装備されているか。
- 感震機能を追加する場合の費用はいくらか。
- どの程度の揺れで作動する仕様か。
- 揺れを感知してから遮断するまでの時間はどの程度か。
- 作動前に警報や音声案内があるか。
- 電気が遮断される回路や範囲はどこか。
- 停電後にどのような操作で復帰するか。
- 製品の点検方法や交換時期はどうなっているか。
住宅会社によって標準仕様や採用製品は異なるため、感震機能が当然付いていると考えず、分電盤の型番と設備仕様書を確認することが大切です。
また、感震機能を追加する場合は、分電盤本体との費用差、工事費、追加部材の有無を見積書で確認しましょう。
太陽光発電設備や家庭用蓄電池を導入する場合は、接続方法によって感震ブレーカーが作動しても、一部の回路へ電気が供給されることがあります。特定負荷型の蓄電池や自立運転用コンセントを使用する場合は、遮断対象の回路と停電時にも通電する回路を、電気工事業者に確認しましょう。
参考:総務省消防庁「感震ブレーカーの普及推進に関する今後の取組」(PDF)
設備の採用時期については、注文住宅の家づくりの流れを把握し、電気設備の仕様が確定する前に相談しておくと検討しやすくなります。
地震で作動したときの停電・復電対策
感震ブレーカーを設置する場合は、電気が遮断された後の避難方法と、安全を確認して電気を復旧させる手順まで準備しておくことが重要です。
地震による停電は、感震ブレーカーの作動だけでなく、電力会社側の設備被害によっても発生します。どちらの場合にも対応できる備えを考えましょう。
停電しても安全に避難できる備え
夜間に感震ブレーカーが作動すると、室内の照明が消え、避難経路が分かりにくくなる可能性があります。
特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、暗い廊下や階段での移動が難しくなることも考えられます。
新築時には、次のような備えを検討しましょう。
- 電池式の非常用ライトやLEDランタンを設置する。
- 停電時にも点灯する非常用照明・足元灯を検討する。
- 寝室から玄関までの避難経路に物を置かない。
- 階段や廊下の家具・収納の転倒防止を考える。
- 家族が非常用ライトの場所を把握できるようにする。
- スマートフォンの充電手段やモバイルバッテリーを用意する。
電池式照明だけでなく、停電時に内蔵電池で点灯する照明器具なども選択肢になります。ただし、使用時間や設置条件は製品によって異なります。

感震ブレーカーの設置とともに、停電時の明かりや安全な避難動線も確保しておきましょう。
在宅医療機器など継続的な電力供給が必要な機器を使用している場合は、医療機器の取扱説明書や医療機関の指示を踏まえ、非常用電源や適切な電源確保方法について事前に相談してください。
住宅全体を遮断する機種が適切かどうかは、電気工事業者とも確認する必要があります。
復電時に確認したいこと
地震後に電気を復旧させる際は、建物と電気設備の安全を確認することが基本です。
感震ブレーカーが作動していても、安全確認をしないまま復帰操作を行うと、損傷した配線や電気機器に再び通電するおそれがあります。
復電前には、次のような点を確認します。
- 建物内に火災や煙、焦げた臭いなどの異常がないか確認する。
- ガス漏れが疑われる場合は、電気のスイッチやブレーカーを操作せず、安全な場所へ避難する。
- 電気製品の転倒やコードの破損、水濡れなどがないか確認する。
- 異常が見られる場合は通電せず、電気工事業者などへ相談する。
- 安全が確認できた場合に、製品の取扱説明書に従って復帰操作を行う。
なお、家屋や電気設備に被害がある場合は、無理に自分で確認しようとせず、専門業者の点検を受けてください。
感震ブレーカーは、設置すればすべて自動で安全が確保される設備ではありません。作動後の確認と復帰操作まで家族で把握しておくことが必要です。
また、感震ブレーカーの有無にかかわらず、自宅から避難する際は、安全に操作できる状況であればブレーカーを切ることも重要です。
埼玉県西部・所沢・入間・狭山の注文住宅で考えること
埼玉県西部の所沢・入間・狭山で注文住宅を計画する場合も、感震ブレーカーは地震時の電気火災対策として検討したい設備です。
地震による建物の被害は、地盤や建物の条件、揺れの大きさなどによって異なります。そのため、特定の市に住んでいるという理由だけで感震ブレーカーの必要性を判断するのではなく、住宅ごとの状況に合わせて検討しましょう。
所沢市では、市の公式ホームページで感震ブレーカーの仕組みや種類、電気火災対策としての必要性を案内しています。
新築住宅では、土地の条件を確認する段階から、地盤・建物の耐震計画・設備計画を一体で考えることが重要です。
例えば、注文住宅の打ち合わせでは、次の順番で確認すると整理しやすくなります。
- 土地のハザード情報や地盤条件を確認する。
- 建物の耐震性能や家具の転倒防止を検討する。
- 分電盤の設置位置と感震機能の有無を確認する。
- 停電時の照明、避難経路、非常用電源を検討する。
- 採用する設備の費用と維持管理方法を確認する。
土地選びから検討する場合は、アップルホームの土地探しサポートも確認できます。
また、感震ブレーカーの購入や設置に対する支援制度を設けている自治体もあります。ただし、対象となる住宅、補助額、対象製品、申請時期などは自治体や年度によって異なります。
所沢市・入間市・狭山市で利用できる支援制度の有無や条件については、工事の契約・着手前に各市の防災担当窓口で最新情報を確認してください。
感震ブレーカー設置でよくある失敗と対策
感震ブレーカーで後悔を防ぐには、感震機能の有無、作動時の停電対策、費用と遮断範囲の3点を設置前に確認することが重要です。
新築時には、設備の名前や価格だけで判断せず、実際の暮らしでどのように作動するかを想定しましょう。
設置したつもりでも感震機能がなかった
失敗内容は、新築の分電盤に感震機能が付いていると思っていたものの、実際には通常の分電盤だったというケースです。
原因は、分電盤や漏電ブレーカーと感震ブレーカーの役割を混同してしまうことにあります。
対策として、設備仕様書に記載されている分電盤の型番を確認し、感震機能が搭載されているかを設計担当者に質問しましょう。
「地震の揺れを感知して自動的に電気が止まる仕様ですか」と具体的に確認すると、認識の違いを防ぎやすくなります。
遮断後の照明や電源を考えていなかった
失敗内容は、感震ブレーカーの作動によって室内が暗くなり、避難時に必要な照明が使えなくなることです。
原因は、火災予防のための遮断機能だけを検討し、停電後の生活や避難経路を考えていなかったことにあります。
対策として、寝室、階段、廊下、玄関などの避難経路を平面図で確認し、非常用ライトや停電対応照明の配置を検討しましょう。
特に、階段のある2階建て住宅では、暗い状態での移動を想定しておくことが重要です。
設置費用と対応範囲を確認していなかった
失敗内容は、比較的安価な製品を購入したものの、必要な範囲まで電気を遮断できなかったり、追加の工事費が必要になったりすることです。
原因は、製品価格だけを見て、遮断対象や設置条件を確認していなかったことにあります。
対策として、分電盤内蔵型・分電盤後付型とコンセント型の違いを理解し、見積書で本体費用と工事費用を確認しましょう。
注文住宅では、分電盤内蔵型を採用した場合の費用を確認し、他の設備との予算配分も含めて判断すると計画しやすくなります。
新築時に確認するチェックリスト
新築住宅で感震ブレーカーを採用する場合は、設備仕様書・電気設備図・平面図・見積書を使い、設計段階から順番に確認することが重要です。
次のチェックリストは、住宅会社との打ち合わせで使用できる内容です。
| 確認項目 | 確認する資料 | 確認時期・相談先 |
|---|---|---|
| 感震機能付き分電盤を採用するか | 設備仕様書・分電盤資料 | 設備選定時/設計担当者 |
| 感震機能が標準仕様かオプションか | 仕様書・見積書 | 仕様確定前/住宅会社 |
| 分電盤の設置場所と操作性 | 平面図・電気設備図 | 電気配線計画時/設計担当者 |
| 揺れの感知条件と遮断時間 | 製品仕様書 | 機種選定時/電気工事業者 |
| 遮断対象となる回路・機器 | 電気設備図・回路表 | 配線計画時/電気工事業者 |
| 太陽光発電・蓄電池の給電範囲(採用する場合) | 電気設備図・接続系統図 | 配線計画時/電気工事業者 |
| 非常用照明と避難経路 | 平面図・照明計画図 | 間取り・照明計画時/設計担当者 |
| 継続電源が必要な機器への対応 | 電気設備図・機器資料 | 配線計画時/関係する専門業者 |
| 機器代と工事費を含む総額 | 見積書 | 契約・仕様確定前/住宅会社 |
| 作動確認・復帰方法・維持管理 | 取扱説明書・引渡資料 | 引渡前/施工担当者 |
打ち合わせでは、次の順番で進めると確認漏れを減らしやすくなります。
- 間取りの検討段階:分電盤を設置する位置と避難経路を確認する。
- 設備選定段階:感震機能付き分電盤の仕様、価格、遮断範囲を確認する。
- 電気配線計画段階:非常用照明と継続電源が必要な機器への対応を確認する。
- 見積確認段階:標準仕様と追加費用、必要な電気工事を確認する。
- 引渡前:取扱説明書を受け取り、作動時の対応と復帰方法を確認する。

感震ブレーカーの種類、分電盤の設置位置、費用、停電対策を電気設備図面と見積書で確認することが大切です。
間取りが確定してから設備を変更すると、配線計画や費用の見直しが必要になる場合があります。
感震ブレーカーを検討する場合は、住宅会社へ早めに相談し、照明計画や非常用電源の検討と合わせて進めるとよいでしょう。
感震ブレーカーのよくある質問(FAQ)
感震ブレーカーについては、設置義務、作動条件、費用、復電方法などを事前に確認しておくと、新築時の設備選定がしやすくなります。
- 感震ブレーカーは新築住宅に必ず必要ですか?
- 感震ブレーカーは、新築住宅に全国一律で設置が義務付けられている設備ではありません。ただし、不在時や避難時に自動で電気を遮断でき、地震火災のリスクを減らす対策として国も普及を促進しています。新築時に採用の有無を確認しましょう。
- 感震ブレーカーは震度いくつで作動しますか?
- 一般的には震度5強以上の揺れを検知する仕様ですが、実際の作動は住宅の構造や設置場所の揺れ方、製品によって異なります。新築時には型番と仕様書で感知条件、警報の有無、遮断までの待機時間、復帰操作を確認しましょう。
- 感震ブレーカーの設置費用は工事費込みですか?
- 国の資料にある分電盤内蔵型約5万〜8万円などは参考価格であり、すべての住宅の工事費込み総額を示すものではありません。新築時は分電盤本体、感震機能、電気工事、追加部材を分けた見積書を確認し、標準仕様かオプションかも確認しましょう。
- 感震ブレーカーが作動したら電気は自動で戻りますか?
- 感震ブレーカーが作動した後は、建物や電気機器の安全を確認してから復帰することが基本です。自動で元に戻ると決めつけず、製品の復帰方法と停電中の対応を事前に確認してください。ガス漏れや配線の損傷が疑われる場合は通電せず、専門業者に相談しましょう。
- 所沢・入間・狭山で新築する場合は何を相談すればよいですか?
- 所沢・入間・狭山で注文住宅を計画する場合は、感震ブレーカー付き分電盤を標準仕様にできるか、設置場所、概算費用、遮断範囲、非常用照明の位置を確認しましょう。自治体による助成の有無や条件は変わるため、工事前に各市の担当窓口へ確認してください。
関連情報・参考資料
感震ブレーカーは、地震火災のリスクを減らすための設備の一つです。設置する種類や費用だけでなく、住宅の耐震性、電気設備計画、停電時の避難方法を合わせて考えることが大切です。
注文住宅の計画では、家族の暮らし方に合わせて、分電盤の位置や非常用照明、電源確保の方法まで確認しましょう。
感震ブレーカーの採用や設置場所、電気設備の仕様について具体的に確認したい場合は、注文住宅の設計段階で相談しておくと判断しやすくなります。
