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省エネ性能ラベルの見方|注文住宅・建売・中古住宅で何を比べる?

省エネ性能ラベルを見ながら注文住宅・建売・中古住宅を比較する家族

省エネ性能ラベルは、住宅の性能を比べるための大切な手がかりです。

省エネ性能ラベルは、家の燃費や断熱性能を比べるための新しい判断材料です。注文住宅・建売住宅・中古住宅では、見るべき項目と質問の仕方が少しずつ変わります。

家づくりや住まい探しでは、価格や間取りだけでなく、夏冬の快適さ、光熱費、将来の資産性まで見ておくことが大切です。この記事では、省エネ性能ラベルの基本から、住宅の種類別の比較ポイント、見学や相談時に確認したい質問まで、家族で判断しやすい形に整理します。

この記事の要点

  • 省エネ性能ラベルは、エネルギー消費性能・断熱性能・目安光熱費などを見て、住宅の性能を比較するための表示です。
  • 注文住宅は計画段階の性能、建売住宅は実際の表示内容、中古住宅はラベルの有無と改修履歴を分けて確認しましょう。
  • ただしラベルだけで住み心地は決まらないため、間取り、日射、設備、施工品質、暮らし方もあわせて判断することが大切です。

省エネ性能ラベルとは何を見る表示?

省エネ性能ラベルは、住宅を買う人や借りる人が、建物の省エネ性能を把握しやすくするための表示です。これまで住宅広告では、駅距離、価格、面積、間取り、設備の見た目などが目立ちやすい一方で、断熱性能やエネルギー消費量は比較しにくい情報でした。

そこで、省エネ性能を見える化し、住まい選びの比較材料にしやすくする目的で、建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度が始まりました。国土交通省の案内では、ラベルにはエネルギー消費性能、断熱性能、目安光熱費、BELS、ZEH水準などの情報が示されます。

制度の詳しい内容は、国土交通省の建築物の省エネ性能表示制度や、消費者向けの省エネ性能ラベルの解説ページでも確認できます。

新築の販売・賃貸広告で表示される性能情報

新築住宅では、販売広告や賃貸広告などで省エネ性能ラベルを見かける場面が増えています。注文住宅の場合は、まだ完成した建物を買うわけではないため、ラベルそのものだけでなく、設計段階でどの水準を目指すのか、どの評価方法を使うのかを確認することが大切です。

たとえば、断熱等級、一次エネルギー消費量、太陽光発電の有無、給湯器や換気設備の仕様は、家の燃費に関わります。ラベルはその結果を分かりやすく示すものですが、快適さを左右するのは、断熱材の種類だけでなく、窓の性能、日射取得、日射遮蔽、気密、換気、空調計画まで含めた全体設計です。

家族が省エネ性能ラベルの星や断熱性能を確認している様子

ラベルは星の数だけでなく、断熱性能や評価方法も確認しましょう。

中古住宅では省エネ部位ラベルも確認材料になる

中古住宅では、新築時に省エネ性能を評価していないケースもあります。そのため、住宅全体の省エネ性能ラベルがない場合でも、窓や給湯器、外壁、屋根など、改修した部位ごとに省エネ性能の向上を確認できる資料が役立ちます。

中古住宅を検討するときは、ラベルの有無だけで判断せず、築年数、断熱改修の履歴、窓の種類、給湯器の交換時期、床下や小屋裏の状態、雨漏りや結露の有無も確認しましょう。中古住宅は価格面の魅力がありますが、購入後に断熱改修や設備交換が必要になる場合もあるため、初期費用と改修費を合わせて考えることが大切です。

ラベルでまず見る5つの項目

省エネ性能ラベルの表示例

省エネ性能ラベルの表示例。出典:国土交通省「建築物の省エネ性能表示制度」。表示内容は物件・評価方法・再エネ設備の有無によって異なります。

省エネ性能ラベルを見るときは、星の数だけを見て終わらせないことが大切です。ラベルは複数の情報をまとめたものなので、それぞれが何を意味しているかを知っておくと、住宅会社や不動産会社への質問もしやすくなります。

エネルギー消費性能と断熱性能

エネルギー消費性能は、冷暖房、換気、給湯、照明など、住まいで使うエネルギー量に関わる指標です。星の数が多いほど、省エネ性能が高いことを示します。ただし、暮らし方や家族構成、家電の使い方によって実際の光熱費は変わるため、星の数はあくまで比較の出発点として考えましょう。

断熱性能は、家の中の熱が逃げにくいか、外の暑さ寒さの影響を受けにくいかに関わります。冬の廊下や脱衣室の寒さ、夏の2階の暑さ、冷暖房の効きやすさにも関係するため、子育て世帯や共働き世帯にとって体感しやすいポイントです。

断熱性能を見るときは、ラベル上の表示に加えて、窓の仕様、玄関ドア、断熱材の施工範囲、気密測定の有無も確認したいところです。特に注文住宅では、プラン段階で窓の大きさや方角、吹き抜け、勾配天井などを検討するため、設計と性能をセットで考える必要があります。

目安光熱費・BELS・ZEH水準

目安光熱費は、住宅の省エネ性能に基づいて算出される年間光熱費の目安です。ラベルによっては記載がない場合もあるため、見当たらないときは「この住宅で想定される光熱費の考え方はありますか」と確認しましょう。

BELSは、第三者評価機関が住宅のエネルギー消費性能や断熱性能を評価・表示する制度です。一方、省エネ性能ラベルには、BELSなどの第三者評価に基づくものと、販売・賃貸事業者などが自ら評価する自己評価に基づくものがあります。ラベルを見るときは、第三者評価なのか自己評価なのかも確認しておくと安心です。

ZEH水準は、これからの新築住宅で重要性が高まる省エネ水準のひとつです。ただし、「ZEH水準」「ネット・ゼロ・エネルギー」「太陽光発電あり」は似ているようで意味が異なります。ラベルにチェックがあるかだけでなく、太陽光発電の容量、屋根形状、周辺建物の日影、売電を含めた考え方まで確認しましょう。

注文住宅・建売・中古住宅で比較するポイント

省エネ性能ラベルは便利な比較材料ですが、住宅の種類によって使い方が変わります。注文住宅、建売住宅、中古住宅では、確認できる情報のタイミングも、質問すべき相手も違います。

住宅の種類 省エネ性能ラベルで見るポイント 追加で確認したいこと
注文住宅 設計段階で目指す断熱性能・エネルギー消費性能 窓、日射、空調、太陽光発電、気密測定の有無
建売住宅 表示ラベルと評価書・仕様書の整合性 窓仕様、給湯器、換気設備、日当たり、隣家との距離
中古住宅 ラベルの有無と省エネ部位ラベル・改修履歴 断熱改修、窓交換、給湯器交換、床下・小屋裏の状態
注文住宅・建売住宅・中古住宅を省エネ性能で比較するイメージ

住宅の種類によって、ラベルで確認しやすい情報が変わります。

注文住宅は設計段階で性能をつくり込む

注文住宅では、まだ完成していない家の性能を計画段階で決めていきます。そのため、省エネ性能ラベルは「完成した家を選ぶための表示」というよりも、「これから建てる家でどの性能水準を目指すか」を整理するための材料になります。

確認したいのは、断熱性能の目標、一次エネルギー消費量、気密測定の有無、太陽光発電の考え方、冷暖房計画、換気方式、補助金や税制との関係です。性能の数値だけでなく、家族の暮らし方に合うかも大切です。たとえば、在宅勤務が多い家庭、共働きで夜の家事が多い家庭、小さな子どもがいる家庭では、快適に過ごしたい時間帯や部屋が変わります。

土地から探す場合は、日当たりや屋根形状、周辺建物の影響も省エネ性能に関わります。土地条件から相談したい方は、土地探しサポートも活用できます。

アップルホームでは、注文住宅のご相談で、自然素材×全館空調のWELL+、建築家とつくるR+house、テクノストラクチャー、SAN+など、複数の高性能住宅を比較しながら検討できます。

建売住宅は表示と資料の整合を見る

建売住宅は、完成済みまたは完成間近の住まいを見て選べることが多く、間取りや日当たり、設備、外観を具体的に確認しやすいのが特徴です。一方で、断熱材が壁の中に隠れているため、見学だけでは性能を判断しにくい面もあります。

省エネ性能ラベルがある場合は、ラベルの表示内容と、設計住宅性能評価書、BELS評価書、仕様書、設備資料などが一致しているかを確認しましょう。特に、窓の性能、断熱等級、給湯器、換気設備、太陽光発電の有無は、暮らし始めてからの快適性や光熱費に関わります。

また、建売住宅では同じ分譲地でも、方角や隣家との距離によって日射条件が変わります。南向きだから安心と考えるのではなく、夏の日差しをどう遮るか、冬の日差しをどう取り込むか、駐車場や庭の配置まで含めて見ておくと判断しやすくなります。

中古住宅は現況と改修履歴を分けて見る

中古住宅では、建物全体の省エネ性能が分かる資料がそろっていないこともあります。その場合は、現況の断熱性能と、過去の改修履歴を分けて確認しましょう。窓だけ交換されているのか、外壁や屋根も断熱改修されているのか、給湯器や浴室はいつ交換されたのかによって、購入後の費用感が変わります。

中古住宅をリフォーム・リノベーション前提で検討する場合は、「購入価格が安いか」だけでなく、「どこまで性能向上できるか」が重要です。断熱改修は、見た目のリフォームと違って完成後に分かりにくい部分も多いため、現地調査の段階で床下、小屋裏、窓、外壁、配管、雨漏りのリスクを確認しておきましょう。

アップルホームでは、新築だけでなくリフォーム・リノベーションにも対応しています。住み替えか、建て替えか、中古購入+リノベーションかで迷う場合は、総額と性能の両方で比較することが大切です。

中古住宅の購入後に断熱改修や設備交換を検討する場合は、リフォーム・リノベーションの相談もあわせて行うと、購入費と改修費を含めた総額で判断しやすくなります。

家選びで使える判断基準

省エネ性能ラベルを見たら、次の5つを順番に確認すると、家族で比較しやすくなります。

  1. 評価方法:第三者評価BELSか、自己評価かを確認する
  2. 断熱性能:等級や窓仕様、気密測定の有無まで確認する
  3. 設備性能:給湯器、換気、空調、照明、太陽光発電の仕様を見る
  4. 暮らしとの相性:在宅時間、家族構成、冷暖房の使い方に合うか考える
  5. 将来の費用:光熱費、メンテナンス、改修費、補助金や税制との関係を確認する

とくに注意したいのは、性能の数値だけで家を決めないことです。断熱性能が高くても、夏の日射遮蔽が不十分だと暑さを感じやすくなります。太陽光発電があっても、屋根の向きや周辺の日影によって発電量は変わります。省エネ性能ラベルは、こうした具体的な質問につなげるための入り口として使うと効果的です。

住宅会社と省エネ性能ラベルの確認ポイントを相談する家族

性能表示は、見学や相談時に具体的な質問へつなげることが大切です。

よくある失敗と対策

失敗1:星の数だけで判断してしまう

星の数が多い住宅は魅力的ですが、それだけで住み心地が決まるわけではありません。断熱性能、日射計画、空調、換気、間取りが合っていないと、実際の暮らしで暑さ寒さを感じることがあります。

対策として、ラベルの星の数を見たら、窓の性能、断熱等級、気密測定、冷暖房計画をセットで確認しましょう。注文住宅なら、設計段階で「どの部屋をどの時間帯に快適にしたいか」まで共有しておくと、性能を暮らしに活かしやすくなります。

失敗2:目安光熱費を実際の請求額だと思ってしまう

目安光熱費は、一定の条件に基づく参考値です。家族の人数、在宅時間、冷暖房の設定温度、家電、太陽光発電の使い方によって、実際の光熱費は変わります。

対策として、目安光熱費は住宅同士を比較するための基準と考えましょう。住宅会社には、同じ性能帯の住まいでどのような暮らし方を想定しているか、太陽光発電や蓄電池を採用する場合の考え方、将来のメンテナンス費も確認すると安心です。

失敗3:中古住宅でラベルがないから候補から外してしまう

中古住宅では、省エネ性能ラベルがない物件もあります。ラベルがないから必ず性能が低いというわけではなく、建築時に評価を取っていない、資料が残っていない、部分改修で性能が変わっているなど、さまざまな理由があります。

対策として、ラベルの有無に加えて、改修履歴、窓の種類、断熱材の有無、給湯器の交換時期、結露やカビの状況を確認しましょう。購入後に断熱リフォームを行う前提なら、物件価格と改修費を合わせた総額で比較することが大切です。

よくある質問

Q1. 省エネ性能ラベルは、住宅購入者が必ず確認すべきですか?
はい。価格や間取りだけでは分かりにくい断熱性能や省エネ性能を比較できるため、注文住宅・建売住宅・中古住宅のどれを検討する場合も確認したい情報です。
Q2. 星の数が多い住宅を選べば、必ず光熱費は安くなりますか?
星の数が多いほど省エネ性能は高い傾向がありますが、実際の光熱費は家族構成、在宅時間、冷暖房の使い方、太陽光発電の有無などで変わります。
Q3. 注文住宅では、いつ省エネ性能を確認すればよいですか?
土地探しや初回プランの段階から確認するのがおすすめです。窓の配置、屋根形状、日射、空調計画は後から大きく変えにくいため、早めに性能方針を決めましょう。
Q4. 中古住宅に省エネ性能ラベルがない場合はどうすればよいですか?
ラベルの有無だけで判断せず、断熱改修の履歴、窓や給湯器の仕様、床下や小屋裏の状態を確認しましょう。必要に応じて購入前にリフォーム費用も見積もると安心です。
Q5. BELSと自己評価は何が違いますか?
BELSは第三者機関による評価です。一方、自己評価は売主・貸主など事業者による評価です。どちらの評価かを確認し、評価書や仕様書と合わせて見ることが大切です。

アップルホームで相談できること

省エネ性能ラベルは、住まいの性能を比べる便利な手がかりです。ただし、家族に合う住まいを選ぶには、ラベルの数値だけでなく、土地条件、間取り、日当たり、空調、将来のメンテナンス、資金計画まで一緒に考える必要があります。

アップルホームでは、所沢・川越・狭山を中心とした埼玉県西部で、土地探しから設計・施工・アフターまでワンストップでご相談いただけます。注文住宅を検討している方は、性能表示の見方とあわせて、家族の暮らしに合う断熱・省エネ計画を一緒に整理していきましょう。

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