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2027年度の住宅補助金・税制は?令和9年度概算要求から家づくりの動きを読む

2027年度の住宅支援は「決定済み」と「要望段階」を分けて確認しましょう
結論からいうと、2027年度の住宅支援は「すでに2027年入居までルールが決まっている制度」と「2026年8月時点では要望・検討段階の制度」を分けて考えることが大切です。新築住宅向けの新しい補助金については、現時点で名称・補助額・対象要件まで確定した2027年度制度として扱える情報はまだありません。
一方、住宅ローン減税は令和8年度税制改正ですでに2030年末入居まで延長されています。2027年に家を建てる予定の方は、まだ決まっていない補助金を待つよりも、現在確定している税制と住宅性能、総予算、入居時期を先に整理しておくと動きやすくなります。
※本記事は2026年8月31日時点で公表されている国土交通省「令和9年度予算概算要求概要」「令和9年度国土交通省税制改正要望事項」および現行の住宅税制をもとに整理しています。概算要求・税制改正要望は最終決定ではありません。実際の適用時は最新の法令・事業要領をご確認いただき、税務上の個別判断は税務署・税理士等にもご確認ください。
この記事の要点
- 2027年入居の住宅ローン減税はすでに制度期間内で、住宅性能ごとの借入限度額も確認できます。
- 令和9年度税制改正要望では、住宅取得資金の贈与税、登録免許税、土地の不動産取得税、印紙税などが検討対象になっています。
- ただし概算要求・税制改正要望は確定制度ではないため、補助額や税制の最終要件は年末以降の決定内容を確認する必要があります。
令和9年度概算要求とは?2027年の住宅支援はまだ確定ではない
国土交通省は2026年8月28日、令和9年度、つまり2027年度に向けた予算概算要求概要と税制改正要望を公表しました。国土交通省全体の概算要求では「国民の安全・安心の確保」「持続的な経済成長の実現」「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」の3点が重点として示されています。
家づくりを考える方にとって重要なのは、「概算要求が出た=来年度の補助金や税制がすべて決まった」という意味ではないことです。
概算要求と税制改正要望の違い
概算要求は、各省庁が翌年度に必要と考える予算を政府内で求める段階です。その後、予算編成や国会審議などを経て内容が固まります。
税制改正要望も同様に、国土交通省などが「この特例を延長したい」「要件を見直したい」と財務省などへ求める段階です。年末の税制改正大綱や、その後の法律成立を経て初めて最終的な制度になります。
| 資料・段階 | 意味 | 家づくりでの扱い |
|---|---|---|
| 予算概算要求 | 翌年度予算として国が検討するための要求 | 方向性を確認する材料。確定補助金として資金計画には入れない |
| 税制改正要望 | 税制の延長・拡充・見直しを求める段階 | 変更候補として確認。最終税率や適用要件はまだ確定とは限らない |
| 税制改正大綱・成立法 | 税制の具体的な内容が固まっていく段階 | 入居時期や契約時期に合わせて適用可否を確認する |
| 補助事業の正式公表 | 対象住宅、補助額、期限などが示される | 事業要領を確認して実際の計画へ反映する |
今回の資料から分かること・分からないこと
今回の公表資料からは、住宅取得者の負担を軽減する税制や、省エネ性・住宅ストックの質を重視する方向性が引き続き検討されていることが読み取れます。
一方、2027年度に新築する一般の子育て世帯が使える新たな補助事業について、「制度名」「1戸当たりの補助額」「対象となる住宅性能」「着工期限」まで確定した制度として受け取ることはできません。今後の予算編成や補正予算、正式な事業公表を待って確認する必要があります。
2027年の住宅補助金はどうなる?
新築向け補助金の名称・金額はまだ確定情報ではない
2026年には「みらいエコ住宅2026事業」など、住宅の省エネ化を支援する制度があります。そのため「2027年も同じような後継補助金があるのでは」と期待する方も多いでしょう。
ただし、2026年8月31日時点では、2027年度の新築住宅向け支援について、後継制度の名称や補助額を確定情報として扱う段階ではありません。「来年も同額の補助金が出るはず」と見込んで住宅予算を組むのは避けた方が安全です。
補助金を利用できた場合は資金計画のプラス材料になりますが、利用できなかった場合でも成立する総予算を基本にしましょう。
省エネ・高性能化を軸に準備する
補助制度の名称は年度ごとに変わる可能性がありますが、これまでの住宅政策では省エネ性能や脱炭素、良質な住宅ストックの形成が重視されてきました。今回の税制改正要望でも、住宅取得資金の贈与税について「良質な住宅ストックの形成」が目的として示されています。
そのため、制度名を予想して仕様を決めるより、断熱性能、省エネ性能、耐震性、長期的な維持管理など、家そのものの価値を軸に設計を進める方が合理的です。結果として、正式な制度が発表された際に対象要件へ合わせやすくなる可能性があります。

補助制度だけでなく、長く暮らす住宅性能を軸に考えることが大切です
2027年の住宅ローン減税はすでに枠組みが決まっている
2027年入居は5年間延長後の制度内
2027年の家づくりで「まだ決まっていないもの」と「すでに決まっているもの」を分ける代表例が住宅ローン減税です。
住宅ローン減税は令和8年度税制改正により5年間延長され、2026年1月1日から2030年12月31日までに入居した場合が制度期間に含まれます。したがって、2027年入居は現在成立している制度の対象期間内です。
控除率は0.7%で、実際に控除できる金額は年末の住宅ローン残高、所得税・住民税、住宅性能、床面積などの条件によって変わります。
住宅性能によって借入限度額が変わる
2027年に新築住宅へ入居する場合の主な借入限度額は次のとおりです。括弧内は、一定の子育て世帯・若者夫婦世帯に対する上乗せ額です。
| 新築住宅の性能 | 2027年入居の借入限度額 | 子育て世帯等 | 控除期間 |
|---|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 5,000万円 | 13年間 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年間 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円 | 3,000万円 | 13年間 |
※借入限度額は「必ずその金額まで控除される」という意味ではありません。所得、借入残高、入居時期、床面積など各要件があります。子育て世帯等の定義も含め、適用時は国土交通省・国税庁の最新情報をご確認ください。
2027年の税制を考える際は、新しい制度の予想だけでなく、このようにすでに決まっている住宅ローン減税を資金計画へ反映することが重要です。
令和9年度税制改正要望で注目したい住宅関連4項目
国土交通省の令和9年度税制改正要望には、住宅取得者に関係する複数の項目が盛り込まれています。ここでは、注文住宅や土地取得を検討する方に特に関係しやすい4項目を整理します。
| 項目 | 現在示されている内容 | 令和9年度の位置づけ |
|---|---|---|
| 住宅取得等資金の贈与税非課税 | 現行制度では質の高い住宅1,000万円、一般住宅500万円などの非課税限度額 | 必要な検討を行い「所要の措置」を講じる要望。2027年の最終条件は未確定 |
| 住宅用家屋の登録免許税 | 保存登記0.15%、移転登記0.3%、抵当権設定0.1%の特例 | 2年間の延長、床面積要件50㎡以上から40㎡以上への緩和などを要望 |
| 土地の不動産取得税 | 宅地評価土地の課税標準1/2、土地等の税率4%から3%への特例 | 現行措置を3年間延長する要望 |
| 工事請負契約書などの印紙税 | 契約金額に応じて本則より軽い税額を適用 | 現行特例を3年間延長する要望 |
住宅取得等資金の贈与税非課税
現行制度では、父母や祖父母などの直系尊属から住宅の新築・取得・増改築のための資金贈与を受ける場合、一定要件のもとで贈与税が非課税となります。
令和9年度税制改正要望資料では、現行の非課税限度額として「質の高い住宅1,000万円」「一般住宅500万円」が示されています。質の高い新築住宅については、断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上、耐震等級2以上または免震建築物、高齢者等配慮対策等級3以上のいずれかなどが現行要件として整理されています。
ただし、令和9年度の要望内容は「必要な検討を行い、所要の措置を講じる」という表現です。2027年も1,000万円・500万円がそのまま続くと現時点で断定することはできません。親や祖父母からの資金援助を予定している場合は、贈与する時期を決める前に最新制度を確認しましょう。
住宅用家屋の登録免許税
住宅を取得すると、所有権の保存登記や移転登記、住宅ローンを利用する場合の抵当権設定登記などで登録免許税が関係します。
令和9年度税制改正要望では、現在の軽減措置を2027年4月1日から2029年3月31日まで2年間延長し、床面積要件を50㎡以上から40㎡以上へ緩和することなどが求められています。また、土砂災害等の災害レッドゾーン内で新築された住宅を適用対象外とする要望も盛り込まれています。
要望資料では、固定資産税評価額2,000万円、借入額2,000万円の新築住宅を例に、所有権保存登記が8万円から3万円、抵当権設定登記が8万円から2万円になる効果イメージも示されています。ただし、これは要望資料上の試算例であり、個別の住宅で同じ金額になるとは限りません。
土地の不動産取得税
土地探しから注文住宅を進める方に関係するのが、土地等に係る不動産取得税の特例です。
令和9年度税制改正要望では、宅地評価土地の取得に係る課税標準を1/2とする特例と、土地等の取得に係る税率を本則4%から3%とする特例について、2027年4月1日から2030年3月31日まで3年間延長することが求められています。
住宅用土地にはこのほか個別の軽減要件が関係する場合があるため、購入する土地や建物の条件に応じた税額は個別に確認する必要があります。
工事請負契約書などの印紙税
注文住宅では建築工事請負契約を締結するため、契約書の作成方法によって印紙税が関係します。
令和9年度税制改正要望では、工事請負契約書や不動産譲渡契約書に対する現行の印紙税軽減措置を、2027年4月1日から2030年3月31日まで3年間延長することが求められています。
印紙税は契約金額や契約書の形態によって扱いが異なるため、実際の契約時点で確認しましょう。
2027年に家を建てる人は何を基準に判断する?
補助金より先に住宅性能と総予算を固める
2027年度の補助金が気になる場合でも、最初に決めたいのは「補助金がなくても無理なく返せる総予算」と「長く暮らすために必要な住宅性能」です。
補助金は年度、予算、申請時期、対象要件によって利用できないことがあります。反対に、断熱性能や耐震性、メンテナンス性は、制度が変わっても暮らしに残ります。

制度が確定する前から、総予算と資金計画は整理できます
アップルホームでは、土地探し、住宅ローン、資金計画、住宅性能を分けずに整理しながら家づくりを進めています。2027年の制度が確定する前でも、予算と希望条件を整理しておくことは可能です。
2027年入居と2028年入居の境目にも注意
住宅税制は「契約した年」だけを見るのではなく、入居日や建築確認日などが要件になることがあります。
住宅ローン減税では、省エネ基準適合住宅の新築について、2028年以降は原則として対象外となる仕組みがあります。ただし、2027年12月31日までに建築確認を受けた場合、または登記上の建築日が2028年6月30日までの場合には経過措置があります。
2027年後半に着工し、2028年入居を予定する場合などは、単純に「2027年度の制度」だけを見るのではなく、建築確認・完成・入居の時期を一緒に確認しましょう。

制度発表を待つだけでなく、入居時期から逆算して準備しましょう
国・自治体・住宅会社の3段階で確認する
住宅支援は国の制度だけではありません。埼玉県や狭山市、所沢市、川越市、入間市などの自治体が、太陽光発電、蓄電池、省エネ設備、耐震改修などについて独自制度を設けることがあります。
そのため2027年の家づくりでは、国の制度、県・市区町村の制度、実際に住宅会社が申請へ対応できる制度の3段階で確認することが大切です。
制度待ちで失敗しないための3つの失敗と対策
失敗1:未確定の補助金を資金計画に入れる
「来年も100万円前後の補助金があるだろう」と予想し、その金額を頭金や諸費用として先に使う前提で予算を組むと、制度がなかった場合や対象外になった場合に資金計画が崩れます。
対策は、補助金をゼロとしても成立する予算を基本にすることです。正式な対象になった場合は、家具・外構・繰上返済などへ回せる余裕として考えると安全です。
失敗2:補助金だけで住宅性能を決める
補助金の要件を満たすことだけを目的に性能を決めると、制度終了後に「なぜこの仕様にしたのか」が分かりにくくなります。
対策は、光熱費、室内温度、耐震性、将来のメンテナンス、住宅ローン減税などを含めて総合的に考えることです。そのうえで利用できる補助制度があれば活用する順番が自然です。
失敗3:制度確定後に家づくりを始める
制度が正式発表されてから土地探し・資金計画・設計をゼロから始めると、申請期限や着工条件に間に合わない場合があります。
対策は、制度確定前に「希望エリア」「総予算」「住宅性能」「入居希望時期」まで整理しておくことです。制度発表後に変更が必要な部分だけ調整できる状態にしておくと、選択肢を確保しやすくなります。
2027年度制度はいつ確認すればいい?
秋から年末は税制改正・補正予算を確認
8月末の概算要求・税制改正要望は「来年度に向けた最初の重要情報」です。その後、秋から年末にかけて税制改正の議論が進み、住宅支援策について補正予算などから新しい情報が出る場合もあります。
特に2027年春から夏に着工したい方は、年末までに土地・予算・性能の基本方針をある程度整理しておくと対応しやすくなります。
年末から年度末は大綱・法律・事業要領を確認
税制は年末の税制改正大綱、その後の法律成立まで確認することが重要です。補助金は事業名が発表されただけでなく、対象住宅、対象者、工事時期、申請方法、予算上限などを定めた正式な事業要領まで確認して判断します。
「ニュースで見た制度名」だけで契約時期を決めず、自分の住宅が対象になる条件まで確認しましょう。
2027年度の住宅補助金・税制に関するFAQ
- 2027年度の新築住宅向け補助金はもう決まっていますか?
- 2026年8月31日時点では、令和9年度向けの新築住宅補助金について、名称・補助額・対象要件まで確定した新制度は公表資料から確認できません。概算要求や今後の補正予算・制度公表を確認する必要があります。
- 2027年に入居する場合、住宅ローン減税は使えますか?
- 住宅ローン減税は令和8年度税制改正で2030年末入居まで5年間延長されているため、2027年入居は制度期間内です。実際の控除額は住宅性能、借入額、所得、床面積などの要件で変わります。
- 住宅取得資金の贈与税非課税は2027年も続きますか?
- 国土交通省は令和9年度税制改正要望で所要の措置を求めていますが、2026年8月時点では最終決定ではありません。非課税限度額や適用要件は年末以降の税制改正内容で確認が必要です。
- 2027年の制度を待ってから土地探しを始めた方がよいですか?
- 補助制度の確定を待つより、希望エリア、総予算、住宅性能、入居時期を先に整理する方が進めやすいです。使える制度は計画に後から適合できるよう、余裕を持ったスケジュールで確認しましょう。
- 埼玉県西部で2027年の補助制度を確認するにはどうすればよいですか?
- 国の制度に加え、狭山市・所沢市・川越市・入間市など各自治体の独自支援も確認してください。国・県・市の最新情報と、住宅会社の申請対応可否をセットで確認することが大切です。
関連リンク・参考資料と家づくり相談
2027年の制度を待ちながらでも、住宅性能・資金計画・土地探しは進められます。制度だけでなく家づくり全体の予算を整理したい方は、アップルホームの注文住宅ページや家づくりの流れもあわせてご覧ください。
今回の制度確認に使用した主な一次情報はこちらです。
「2027年に入居したい」「土地から探したい」「制度が変わっても無理のない資金計画にしたい」という場合は、補助金の有無だけでなく、住宅ローン・土地・建物・諸費用をまとめて整理することが大切です。
