2026.02.24
失敗しない!注文住宅の総予算、引越し・家具家電まで含めた組み方と目安

引越し・家具家電まで含めて、総予算を先に整える
注文住宅の資金計画は、建物や土地の金額だけで決めると入居前後の出費が重なりやすいです。引越し費用や家具家電の購入・買い替えまで含めた「生活を始めるまでの総予算」で組むと、焦らずに判断できます。
結論(先に3行で)
- 総予算は「建物・土地」だけでなく、引越しと家具家電まで含めて最初に枠を決めるとブレにくいです。
- 現金で払う費用と、ローンで払う費用を分け、支払い時期ごとに並べると資金ショートを防げます。
- ただし住宅ローンに入れにくい費用も多いので、入居前後に必要な手元資金は余裕を持って確保してください。
引越し・家具家電まで含めた「総予算」とは
ここでいう総予算は、注文住宅の契約金額そのものではありません。新居で暮らし始めるまでに必要な支出をまとめた「全体の枠」です。建物・土地の検討が進むほど、細かな費用が後から見えてきます。だからこそ、検討の早い段階で「漏れやすい費用」まで一度テーブルに並べておくことが大切です。

総予算を先に決めると、選択がラクになります
家づくり費用を3つに分けて考える
総予算がぶれやすい理由は、支出が同じ「家の費用」に見えても、性質が違うからです。まずは次の3つに分けて整理すると、優先順位が付けやすくなります。
- 家そのものの費用:建物本体、付帯工事、外構、設計・申請など
- 暮らし立ち上げの費用:引越し、家具家電、照明、カーテン、ネット回線、鍵や表札など
- 手続き・調整の費用:仮住まい、二重家賃、火災保険、各種手数料、住み替えの諸経費など
注文住宅の打ち合わせでは「建物の仕様」や「間取り」に意識が向きがちですが、暮らし立ち上げと手続き費用は、入居前後に現金が必要になるケースが多く、家計への体感ダメージが大きくなりやすいです。
住宅ローンで払える費用・払えない費用
住宅ローンは、建物・土地に関係する費用をまとめて支払える一方で、家具家電や引越し費用は原則として対象外になりやすいです(金融機関や商品設計で扱いが異なります)。この「ローンで払える/払えない」の境目が曖昧なまま進むと、契約はできたのに入居準備で資金が足りない、という状況になりかねません。
対策としては、ローンに入れられる費用を増やす工夫より先に、現金で必要な出費を最初に確定させることをおすすめします。現金がどれくらい必要かが見えると、建物やオプションの判断も「やりたい/やらない」の線引きがしやすくなります。
「いつ払うか」が家計を左右する
同じ金額でも、支払いタイミングが違うと家計の負担感は変わります。例えば、カーテンや照明は入居前に揃えたい方が多い一方で、ソファや収納家具は住みながら選んでも困らないことがあります。引越しも、繁忙期は費用が上がりやすく、日程次第で差が出ます。
そこでおすすめなのが、総予算を「費目」ではなく支払い時期で並べる方法です。入居月を基準に、次の4つに分けて考えるだけでも見落としが減ります。
- 契約前後(申込金・手付金、設計費、ローン事務手数料など)
- 着工〜上棟〜完成(中間金がある場合、追加工事、地盤改良など)
- 引渡し前後(残代金、登記、火災保険、引越し、カーテン・照明など)
- 入居後1〜3か月(家具家電の買い足し、自治会費、固定資産税の精算など)
この時点で細かな金額が分からなくても問題ありません。まずは「このタイミングに出費がある」ことを把握し、後から見積りが出たら埋めていく形で進めると、資金計画が現実的になります。
総予算の判断基準:チェック項目と目安の考え方
潜在層の段階では「いくら必要ですか?」が一番気になりますが、家族構成や住み替え状況、いまの持ち物の状態で大きく変わります。ここでは、金額を断定するのではなく、自分の家計に合った総予算を組むための判断基準を整理します。

支払い時期とタスクを一緒に管理すると安心です
現金で必要になりやすい費用を洗い出す
まずは、住宅ローンに乗りにくい費用を「現金枠」として確保します。考え方はシンプルで、現金が必要な項目を漏れなく列挙し、各項目に「上限」を置いていきます。
- 引越し関連:引越し代、粗大ごみ処分、梱包資材、ハウスクリーニングなど
- 家具家電:冷蔵庫・洗濯機・エアコン・照明・カーテン、収納、ダイニングセットなど
- 入居前後の小さな必需品:表札、ポスト、物干し、テレビアンテナ・配線、Wi-Fi整備など
- 住み替え調整:二重家賃、仮住まい費用、更新料、短期解約違約金など
- 手続き・保険:火災保険の初回保険料、引越しに伴う手数料、各種証明書取得費など
ポイントは「必要かどうか分からない項目」も一旦書き出すことです。後から不要と分かれば削れますが、存在に気づかないまま進むと、最後にまとめて出てきます。
金額の置き方に迷う場合は、ひとまず小さめの予備費を作って、そこにまとめておくと管理しやすいです。予備費は「使い道が決まっていないお金」ではなく、「決まっていない出費に備える枠」と捉えると、罪悪感が減ります。
家具家電の優先順位チェックリスト
家具家電は、同じ「購入費」でも生活への影響が違います。優先順位を付けるときは、次の3つの軸でチェックすると迷いにくいです。
- 必須:ないと生活が成立しない(例:冷蔵庫、洗濯機、照明)
- 早めに欲しい:なくても暮らせるが、あると負担が大きく減る(例:ダイニング、カーテン、寝具)
- 住みながら:新居の暮らし方が決まってからでも良い(例:ソファ、収納、ラグ、観葉植物)
さらに、注文住宅ならではの注意点として、間取りと設備で「買わなくてよくなるもの」もあります。例えば、造作収納を入れると置き家具が減る、室内干し計画があると物干し用品が変わる、といった具合です。家具家電を検討する前に、設計側で何が解決できるかを確認しておくと、買い物のムダが減ります。

家具は「サイズ」と「導線」が合うかが重要です
チェックリストとしては、次の質問に答えるだけでも整理が進みます。
- 現在の家電で、製造年が古いもの・不調があるものはどれか
- 新居の間取りで、置き場所が決まっているものはどれか(冷蔵庫、洗濯機、テレビなど)
- 搬入経路に不安があるものはどれか(階段、廊下幅、玄関、窓搬入など)
- 引越し前に買うと便利だが、サイズが変わる可能性があるものはどれか
- 「いま買う理由」が弱いものは、入居後に回せないか
この段階で全てを決める必要はありません。決めるべきなのは「入居前に揃える必需品」と、その上限です。
引越し費用がぶれるポイントと抑え方
引越し費用は、距離と荷物量に加えて、時期とオプションで変動します。節約のコツは「我慢する」よりも、条件を整えて見積りのブレを小さくすることです。
- 時期:繁忙期は早めの予約が必要。可能なら日程をずらす
- 荷物量:不用品を減らすと、運搬費と梱包の手間が同時に減る
- オプション:エアコン移設、洗濯機設置、ピアノ・大型家具などは追加費用になりやすい
- 作業条件:階段作業、駐車位置、道路幅、エレベーター有無などで変わる
見積りを取るときは、荷物の内容や家電の移設有無を揃えた上で、複数社の条件を合わせて比較すると安心です。金額だけでなく、当日の作業人数や補償範囲、段ボールの提供数なども確認しておくと、当日のトラブルを減らせます。
予算の組み方を比較:先に揃えるか、住みながら整えるか
家具家電の予算は、「何をいくらで買うか」だけでなく、「いつ買うか」で総予算の組み方が変わります。ここでは、代表的な2パターンを比較し、どちらが向いているかの判断材料を整理します。

先に揃えるか、住みながら整えるかで予算配分が変わります
入居前にまとめて揃える場合
メリットは、入居初日から生活が整いやすいことです。カーテンや照明が揃っていると、引越し当日のストレスが減ります。新生活の立ち上げがスムーズなので、小さなお子さまがいるご家庭や、共働きで時間が限られるご家庭には相性が良いです。
デメリットは、支出が短期間に集中することです。さらに、間取りやサイズを十分に確認しないまま購入すると、搬入できない、思ったより大きい、導線が悪い、といった失敗につながります。購入前に、図面上の寸法だけでなく、実際の搬入経路やコンセント位置も確認しておく必要があります。
- 入居前に揃えるものは「必需品+安全に関わるもの」に絞る
- サイズが不安な家具は、入居後に現地採寸してからにする
- 大型家電は設置条件(搬入、排水、専用回路)を先に確認する
入居後に少しずつ揃える場合
メリットは、必要性が分かったものから買えることです。実際に暮らしてみると、収納の使い方や動線のクセが見えてきます。現地でサイズを測ってから購入できるため、買い直しのリスクが下がります。
デメリットは、仮の暮らしが続くことです。例えば、床に座って食事をする期間が長いと疲れが溜まりやすいです。また、入居後に買うつもりだったものが、結局すぐ必要になって慌てて購入するケースもあります。結果として「割高な買い物」や「妥協した買い物」になりやすい点は注意が必要です。
- 入居後に回すものは「なくても生活できるもの」と決めておく
- 入居後の買い足し予算を月割りで確保し、家計と衝突させない
- 引越し当日から必要な照明・カーテン・寝具だけは先に準備する
「予備費」を残す考え方
どちらのパターンでも共通して大切なのが、予備費を最初から計画に入れることです。注文住宅は、引渡し直前になって「これも必要だった」と気づくことがよくあります。例えば、玄関のマット、表札、収納ケース、室外物干し、庭の道具などは、金額は大きくなくても積み上がりやすいです。
予備費は「余ったらラッキー」ではなく、入居後の暮らしを整えるための保険です。予備費があると、建物のオプションを決めるときも「本当に必要か」を落ち着いて考えられます。もし予備費を使わずに済んだら、家電のグレードアップや家族の思い出づくりに回せます。
よくある失敗と対策:3つ
失敗1:入居直後の出費が重なり資金が苦しくなる
よくある状況は、引渡しのタイミングで大きな支払いがあり、その直後に引越し・家具家電・各種手続きの支払いが続くケースです。気持ちは新生活に向いているのに、家計の不安が強くなり、楽しめなくなってしまいます。
原因は、総予算を「契約金額中心」で考え、現金の必要額を後回しにしたことです。さらに、入居後の買い足しが想像以上に増えると、想定外の出費になります。
対策は、現金で必要な項目を先に洗い出し、支払い時期ごとに並べることです。入居後1〜3か月分の「買い足し枠」と「予備費枠」を別にしておくと、家計の見通しが立ちます。
失敗2:家具家電のサイズ・搬入が合わず買い直し
よくある状況は、冷蔵庫がキッチンに収まらない、ソファが通路を塞ぐ、洗濯機の防水パンと合わない、といった問題です。入居直前に発覚すると、買い直しや追加工事が必要になり、時間もお金もかかります。
原因は、図面上の寸法確認が不足していたり、搬入経路のチェックをしていなかったりすることです。特に、玄関や階段の曲がり角、廊下幅、窓搬入の可否は見落としやすいポイントです。
対策は、購入前に「設置場所寸法」「搬入経路」「コンセント位置」をセットで確認することです。迷う家具は入居後に回し、現地で採寸してから購入すると失敗が減ります。
失敗3:住み替え段取りの遅れで追加費用が発生
よくある状況は、賃貸の解約通知が間に合わず更新料が発生したり、旧居の退去と新居の引渡しの間が空いて仮住まい費用が発生したりするケースです。引越し日の確定が遅れると、引越し会社の費用も上がりやすくなります。
原因は、住宅のスケジュールと、賃貸契約・学校・仕事の都合など生活側のスケジュールが噛み合っていないことです。家づくりが進むほど、引越し準備の余裕が減っていきます。
対策は、「引渡し予定日から逆算したチェック表」を作り、早めに関係者と共有することです。解約通知期限、繁忙期の予約、粗大ごみ回収日などは、先に押さえておくと安心です。
よくある質問
- Q. 引越しと家具家電の費用は、住宅ローンに入れられますか?
- A. 一般的には建物・土地に関する費用が中心で、引越しや家具家電は対象外になりやすいです。扱いは金融機関や商品で異なるため、まずは現金で必要な額を洗い出し、ローンの範囲は個別に確認すると安心です。
- Q. 家具家電は入居前にどこまで揃えるべきですか?
- A. まずは生活に必須のもの(照明・カーテン・寝具・冷蔵庫など)を優先し、サイズが不安な家具は入居後に回すのがおすすめです。入居当日から困るものだけ先に決めると、買い直しを減らせます。
- Q. 引越し費用を抑えるために、最初にやるべきことは?
- A. 不用品を減らして荷物量を絞り、条件を揃えて複数社で見積りを取ることが近道です。時期や日程で費用が変わるため、可能なら候補日を複数用意して比較すると、納得感が高まります。
- Q. 住み替えで二重家賃が発生しそうです。どう考えればいいですか?
- A. 二重家賃は「期間」と「確実性」を分けて整理すると判断しやすいです。解約通知期限や更新タイミングを確認し、引渡し予定日と照らし合わせたうえで、発生しうる月数を上限として総予算に組み込みます。
- Q. 予備費はどのくらい用意すればいいですか?
- A. 生活を始めてから必要になる小さな買い物や調整費用は想像以上に出やすいので、最初から「予備費の枠」を作るのが安心です。具体額は家庭ごとに異なるため、まずは入居前後に現金で払う項目を並べ、残せる余裕を確認してください。
関連リンク
注文住宅のご相談(商品ページ)
総予算の組み方は、家族構成や住み替え状況、いまの家具家電の状態で変わります。検討初期の段階でも、引越しや家具家電まで含めた整理は可能です。無理のないペースで進めるために、まずは全体像から一緒に整理してみませんか。
