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ウッドマイレージって何??

日本のウッドマイレージ 

 ウッドマイルズとは、ウッド(wood)・マイルズ(miles)という字の如く、木材の輸送距離を示します。そして、木材の輸送量(m3)にこのウッドマイルズ(㎞)を掛け合わせた数値を「ウッドマイレージ(m3・㎞)」と呼び、国や世界の木材の総輸送距離という、木材消費の態様を示すマクロな指標として使っています。 日本のウッドマイレージを計算してみましょう。FAO(国連食料農業機関)の「林産物統計年報」では、2000年の世界の木材貿易総量(紙製品を除く)は、約3億7,800万m3。輸入国別にみると最も輸入量が多いのが米国であり6,300万m3、次が日本の5,600百万 m3となっています。
 この2カ国に加えて欧州において最も輸入量が多いドイツを加え、日米欧の3カ国の輸入材を木材の輸送距離の視点から見てみます。FAO の林産物統計年報には二国間貿易マトリックスというデータがあり、同統計から輸入国が特定できないものは省いていますので、各々の国の輸入量は若干少なくなっていますが、3カ国の木材輸入量と輸送距離はグラフのようになっております。
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日米欧の木材輸入量のウッドマイレージ

 仮に、1,000㎞未満を近接国、1,00㎞~8,000㎞未満を近隣国、8,000㎞以上を遠隔国とすると、ほぼ全ての輸入材を近接国ないしは近隣国から調達しているアメリカ、ドイツに対して、日本は6割を近隣国から、4割を遠隔国から調達しています。日本のように木材を1万㎞以上もかけて運んでいる国は、世界的にも極めて稀です。
 ここで、ウッドマイレージを使ってみると、日本の木材貿易の特異さが、さらに明確になります。日本のウッドマイレージが3,844億(m3・㎞)であるのに対して、アメリカは842億(m3・㎞)、ドイツは178億(m3・㎞)となり、日本人はアメリカ人の4.5倍、ドイツ人の21倍ものウッドマイレージをかけて木材を調達し、消費しているのです。
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