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各国から日本へ輸入される木材の輸送距離

遠隔化する日本の木材調達

 日本では、近年木材の需要量が減少傾向にある一方で、国内外共に木材輸送距離は増大しています。輸入材では遠隔地である欧州からの木材がシェアを伸ばし、国内では製材工場の集約大規模化が進んでいます。
 日本が輸入する木材は、世界中のはるか彼方の国々からやってきます。日本の輸入材は、森林・林業白書(2007年版)では、2005年度の輸入材(用材)の18.8%が米材と呼ばれるアメリカ・カナダからの木材、12.2%が南洋材と呼ばれるマレーシアやインドネシアなどからの木材、10.2%がオーストラリア、8.6%が北洋材と呼ばれるロシアからの木材、6.9%が欧州材と呼ばれるフィンランドなどヨーロッパからの木材で、その他は、ニュージーランド、チリ、中国などからの木材です。
 
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欧州材のウッドマイルズ

 欧州材の代表的な木材輸送過程を見てみると、北欧からの輸入材のうち日本向け出荷量が最も多い製材工場が、フィンランドとロシアの国境のキツテ(Kitte)にあります。およそ100㎞程度の範囲で収穫された丸太がキツテで製材品に加工され、そこから鉄道で約350㎞かけてバルト海沿岸のコトカ港(Kotka)へ運ばれ、さらにハンブルグ経由の約2万2千㎞の航海を経て、ようやく東京港に到着します。  ウッドマイルズ9.jpg

各国から日本へ輸入される木材の輸送距離 

 北欧だけではなく、北米や南洋など、輸入材は世界中のあらゆるところから、膨大な輸送距離を経て日本にやってきています。現在では、食品の産地がどこなのか?を確認する方が増えておりますが、この家の木はどこから来たのか?を気にされる方はまだ少ない様です。ずっと一緒に過ごす家について、もっと私達は知る必要があるのかもしれません。  ウッドマイルズ10.jpg

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