2026.02.26
注文住宅のコンセント計画の正解|キッチン・洗面の場所別チェック

キッチン・洗面のコンセント位置を暮らし目線で整理
コンセント計画は「家電を先に決めて、置く場所から逆算」すると失敗しにくいです。
注文住宅のコンセント計画は、数を増やすことよりも「使うシーンに合っているか」で満足度が大きく変わります。特にキッチンと洗面は、家電が多く、水や蒸気もあるため、位置が数cm違うだけで“使いにくい毎日”になりやすい場所です。
結論(先に3行で)
- キッチン・洗面は、使う家電を洗い出して「シーン別に必要口数と位置」を決めるのが近道です。
- 高さ・収納内配置・専用回路やアースまでセットで考えると、見た目と安全性の両方が整います。
- ただし将来増える家電や家具配置の変更で条件が変わるため、図面に家電寸法を落として最終調整が必要です。
コンセント計画とは?注文住宅で重要な理由
コンセント計画は、配線図の「点」を増やす作業ではなく、暮らしの動きに合わせて電源の“居場所”を決める作業です。注文住宅は自由度が高いぶん、標準の雛形に頼り切ると、引渡し後に「ここに欲しかった」が起きやすくなります。
コンセント計画で決まる3つのこと
- 家事のストレス:朝の支度や料理中にコードが届かない、差し替えが面倒、が積み重なります。
- 見た目のすっきり感:コードが見える場所に集中すると生活感が出やすく、片付けても整って見えません。
- 安全性:タコ足配線や水はね付近の使用は、発熱・抜け落ち・濡れのリスクが上がります。
ポイントは「今ある家電」だけでなく、「増えやすい家電(調理家電・美容家電・掃除家電)」まで想定しておくことです。
キッチン・洗面で失敗が起きやすい背景
キッチンと洗面は、家電の種類が多く、使う時間帯が集中しがちです。さらに水や蒸気があり、収納計画とも絡むため、電源位置を最後に決めると矛盾が出やすくなります。
- キッチン:調理中に「一時置き家電(ミキサー、ブレンダー、ホットプレートなど)」が増えやすい
- 洗面:ドライヤー、ヘアアイロン、電動歯ブラシ、シェーバーなど“充電が必要なもの”が増えやすい
- 共通:ゴミ箱、ワゴン、収納家具の配置でコンセントが隠れやすい
場所別チェックリストの判断基準(数・位置・回路)
ここからは「場所別に、何をどこで使うか」を先に決めて、必要なコンセントを整理します。数は増やせますが、位置と回路(容量)は後からの調整が難しくなりやすいため、打ち合わせ段階で詰めておくのがおすすめです。
キッチン:家電カウンターと作業動線で考える
キッチンは「固定で差しっぱなしの家電」と「使う時だけ出す家電」に分けると整理しやすいです。固定家電は“専用の居場所”を先に決め、そこへ確実に電源を用意します。

家電の定位置を決めると口数がブレにくい
下の表は、キッチンの「置き場所→必要電源」を一気に確認できるチェックリストです。
| 場所 | 想定用途 | 口数・タイプの目安 | 位置の考え方 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 冷蔵庫置き場 | 冷蔵庫(常時) | 1口(専用推奨) | 背面の見えにくい位置に | 家具で塞がない。差し替え頻度は低いが“届く”位置に |
| 家電カウンター | 電子レンジ、トースター、炊飯器、電気ケトルなど | 2〜4口(同時使用想定) | 天板より少し上、または背面パネル内に | 蒸気が当たりにくい位置に。コードが垂れないよう高さも確認 |
| 作業台まわり | ミキサー、ブレンダー、ホットプレート等の一時使用 | 2口以上(予備) | 調理中に手が届く範囲へ分散 | コンロ・シンクの近くは避け、水はね・熱源から距離をとる |
| 食洗機・浄水器など | ビルトイン機器 | 機器仕様に合わせる | キャビネット内の指定位置 | アースが必要な機器が多い。メーカー指示を優先 |
| ダイニング付近 | スマホ充電、PC、卓上調理家電 | 2口以上 | テーブル位置から逆算 | 椅子・ベンチで隠れやすい。床からの高さに注意 |
口数の正解はご家庭で変わりますが、キッチンは「差しっぱなし+同時使用+予備」を分けて考えると、必要数が自然に見えてきます。
洗面:身支度・洗濯・清掃の3シーンで考える
洗面は「朝の身支度」と「洗濯・乾燥」「清掃」が重なりやすい場所です。コンセント計画では、濡れた手で触らない動線と、コードが床に垂れない配置を意識すると失敗が減ります。

鏡裏収納やカウンター脇を活用するとすっきり
下の表は、洗面の「使う場所→必要電源」を整理するチェックリストです。
| 場所 | 想定用途 | 口数・タイプの目安 | 位置の考え方 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 洗面化粧台まわり | ドライヤー、ヘアアイロン、電動歯ブラシ充電 | 2口以上(同時使用想定) | 鏡裏収納内、またはカウンター脇 | 水はねしにくい位置に。濡れた手で触れない導線にする |
| 洗濯機置き場 | 洗濯機(常時) | 1口(専用推奨) | 給排水位置とセットで調整 | 機器の仕様・防水パン位置に合わせる |
| 室内物干し付近 | 衣類乾燥機、小型送風機、除湿機 | 2口以上 | 壁面にまとめて確保 | 将来の家電追加に備えて予備を残す |
| 清掃・家事コーナー | 掃除機充電、ロボット掃除機基地 | 1〜2口 | 収納内または壁際 | コンセントが隠れると“充電しなくなる”。扉干渉も確認 |

除湿機や送風機を使うなら電源もセットで
位置の目安(高さ・左右)と“隠す”コツ
高さは「一般的な目安」はありますが、注文住宅では家電や収納寸法に合わせて最適解が変わります。ここでは“外しにくい考え方”をまとめます。
- 作業台より上:キッチンの家電カウンターは、天板より少し上にあると差し込みやすく、コードも垂れにくいです。
- 収納内に隠す:鏡裏収納・カップボードの内部・家事収納の内部に入れると、生活感が出やすい充電器を隠しやすいです。
- “置くもの”の背面に来ないようにする:ゴミ箱、ワゴン、収納ケースの背面に来ると使わなくなりがちです。
- 左右の余白:差し込み部分の操作スペースが必要です。家具の面材や取手で手が当たらないかも見ます。
「隠す」場合は、扉の開閉方向と家電の放熱も忘れずに確認します。特に家電収納は蒸気・熱がこもりやすいため、設備やメーカー推奨を優先してください。
専用回路・アース・容量の基本
ここは“数字の捏造”ではなく、一般的な電気の考え方として押さえるポイントです。家庭用100V回路は、ざっくり言うと1回路あたり1,500W程度(100V×15A)を目安に考えることが多いです。複数の高出力家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちやすくなります。
- 専用回路にしやすいもの:電子レンジ、食洗機、IH(200Vの場合あり)、オーブンレンジなど(機器仕様で変わります)。
- アースを確認したいもの:水まわりで使う機器や、指定がある家電(食洗機など)。
- 将来の余白:家電が増える前提で、予備回路や予備口を“1〜2か所”入れておくと安心です。
回路の分け方や容量は、分電盤計画・機器仕様・建物全体の負荷で変わります。最終判断は設計者・電気工事担当とすり合わせてください。
プランを比べる:増やす/まとめる、見せる/隠す
同じ口数でも、配置の考え方で使い勝手は変わります。ここでは、よく比較されるパターンを整理します。
コンセントを増やすメリット・デメリット
メリットは、差し替えの手間が減り、タコ足配線を避けやすいことです。特にキッチンは同時使用が起きやすく、洗面は充電が増えやすいので、“予備”が効いてきます。
デメリットは、位置が悪いと使われないまま増えること、そしてプレートが増えて壁面が散らかって見えることです。増やす場合は「分散」と「隠す」をセットにすると、見た目も整います。
壁コンセント vs カウンター下・収納内・床
- 壁(見える):差し込みやすい一方、コードが見えやすい。日常使いの“手元家電”に向きます。
- カウンター下:見た目はすっきりしやすいが、屈む動作が増える。差しっぱなし家電向きです。
- 収納内:充電基地づくりに強い。扉干渉・熱・蒸気だけ要注意です。
- 床:ダイニングやアイランド周りで便利な場合もありますが、埃・水・つまずきに配慮が必要です。
おすすめは、「毎日使うものは手元」「差しっぱなしは隠す」のハイブリッドです。キッチンや洗面はこの考え方が特に効きます。

図面に“置くもの”を書き込むと一気に精度が上がる
スイッチ・照明と一緒に考えるとラクになる
コンセント単体で決めると、スイッチプレートや照明計画と干渉して「ここに付けたいのに付かない」が起きがちです。打ち合わせでは、次の順番で整理するとスムーズです。
- 家具配置・家電リストを決める
- 照明(ペンダント、ダウンライト、間接照明)とスイッチ位置を決める
- 最後にコンセントを“手元”と“隠す”で配置する
この順にすると、壁面のプレートが散らばりにくく、見た目も整いやすくなります。
よくある失敗と対策(3つ)
ここでは、注文住宅のコンセント計画で特に多い“キッチン・洗面”の失敗を3つに絞って、原因と対策をまとめます。
失敗① 使う家電が増えてタコ足になる
失敗:引渡し後に調理家電や美容家電が増え、家電カウンターや洗面で電源が足りなくなります。
原因:今持っている家電だけで計画し、“予備口”を作らないまま確定してしまうことです。
対策:キッチンは家電カウンターに予備を、洗面は充電用の口数を多めに。さらに「一時使用の家電」を使う場所(作業台の近く)にも分散させます。
失敗② 水まわりでコードが邪魔・濡れる
失敗:洗面でドライヤーのコードが水栓や洗面ボウルに近くなり、置き方によっては邪魔になります。
原因:洗面の“立ち位置”と“物の置き場”を想定せず、空いている壁に付けてしまうことです。
対策:鏡裏収納内やカウンター脇など、水はねが少なくコードが垂れにくい位置に。濡れた手で触れない動線も確認します。
失敗③ 家具・ゴミ箱・家電で塞がる
失敗:コンセント自体はあるのに、ゴミ箱や収納ケースで隠れて使わなくなります。
原因:家具のサイズや扉の開き方を確定しないまま、壁の“見た目”で位置を決めてしまうことです。
対策:図面に「ゴミ箱」「ワゴン」「収納ケース」「洗濯カゴ」まで書き込み、塞がらない位置に移動します。充電が必要な機器は“隠しすぎない”も大切です。
FAQ:注文住宅のコンセント計画でよくある質問
よくある質問(5問)
- キッチンのコンセントは何口あれば足りますか?
- 家電の種類と置き方で変わります。冷蔵庫やレンジなど固定の電源を先に確保し、作業台付近に予備を分散すると足りなくなりにくいです。
- 洗面台の近くにコンセントを付けても大丈夫ですか?
- 水はねしにくい位置にし、必要に応じてアース付や仕様の確認を行います。濡れた手で触れない動線も含めて設計者と相談してください。
- USB-A/USB-C付きコンセントは付けたほうがいいですか?
- 便利ですが、USBにはUSB-AとUSB-Cがあり、USB-Cでも充電の速さ(対応規格)は製品によって差があります。必要箇所を絞って採用し、迷う場合は通常コンセントを基本にして充電器(ACアダプタ)で対応すると柔軟です。
- 後からコンセントを増やすことはできますか?
- 可能ですが壁の開口や配線経路の確保が必要で、位置によっては費用と工期がかさみます。新築時に将来分の余白を見込むと安心です。
- コンセントの高さはどれくらいが使いやすいですか?
- 一般的な高さはありますが、キッチンや洗面は家電と家具に合わせて上げると使いやすいです。図面に家電寸法を落として決めるのがおすすめです。
関連リンク
- 施工事例・お客様の声(キッチンや洗面の実例写真を見る)
- ブログ・家づくりコラム(家づくりの考え方を整理する)
- イベント情報(見学会や相談会で実物を確認する)
- スタッフ紹介(相談相手と専門分野を確認する)
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コンセント計画は、間取り・収納・家電の置き場所がセットで決まるほど精度が上がります。もし「この家電を置く予定だけど、図面だと不安」という段階でしたら、家電リストを一緒に整理しながら、配線図に落として確認できます。
打ち合わせの持ち物のおすすめ:家電リスト(今+将来)、ゴミ箱・ワゴン寸法、洗面で使う美容家電、掃除機の充電場所の希望。
