2026.02.17
アパート・集合住宅の省エネ補助金|賃貸集合給湯省エネ2026事業

アパートや集合住宅の給湯器を省エネ型に交換するなら、「賃貸集合給湯省エネ2026事業」を使える可能性があります。条件に合えば1台あたり5万〜10万円の補助が見込めます。
本記事は、既存の賃貸集合住宅(新築ではありません)での給湯器交換を想定しています。制度の詳細は今後更新される可能性があるため、最終判断は公式情報をご確認ください。
結論(先に3行で)
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業は、既存のアパート・集合住宅で従来型給湯器をエコジョーズ/エコフィールへ交換する際の補助制度です。
- 追い焚きなし5万円/台、追い焚きあり7万円/台が基本で、一定の排水工事を行うと最大8万円/台・10万円/台まで加算されます。
- ただし工事の着手日や建物要件、登録事業者による申請など条件があるため、対象確認と写真・書類の準備を先に整えることが重要です。
出典・最終確認日
- 出典(公式):賃貸集合給湯省エネ2026事業(公式サイト)
- 概要資料(PDF):既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業の概要(資源エネルギー庁)
最終確認日:2026年2月17日(申請受付開始日など未定項目あり。更新情報は公式サイトをご確認ください。)
賃貸集合給湯省エネ2026事業とは
賃貸集合給湯省エネ2026事業は、家庭のエネルギー消費の中でも比率が大きい給湯分野に着目し、既存の賃貸集合住宅で小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ/エコフィール)への交換を後押しする制度です。
アパート・集合住宅では、設置スペース等の都合でヒートポンプ給湯機などが難しいケースもあります。そのため、比較的導入しやすい潜熱回収型給湯器の普及を進め、エネルギーコスト上昇に強い住まいづくりにつなげる狙いがあります。

既存アパートでも省エネ改修のチャンス
対象になるアパート・集合住宅の考え方
対象は「既存賃貸集合住宅」の住戸で、従来型給湯器を補助対象機器へ交換する工事です。目安として、次のようなポイントを満たすかを確認します(詳細条件は公式公表に従ってください)。
- 1棟に2戸以上の賃貸住戸がある建物
- 建築から1年以上が経過している、またはいずれかの住戸で人が居住した実績がある
- 住宅用途として賃貸借契約を結び貸し出されている住戸である
登記上の用途が集合住宅として確認できない場合は、原則対象外となる可能性があります。区分所有で一部(賃貸住戸を2戸以上)を所有する場合も対象に含まれる扱いが示されています。
補助対象の給湯器(エコジョーズ/エコフィール)
補助対象は小型の省エネ型給湯器、いわゆるエコジョーズ(ガス)、エコフィール(石油)です。従来型では捨てていた排気熱を回収して利用し、より少ない燃料でお湯をつくる仕組みです。
費用感は機器+工事費で20万〜40万円程度が目安として示されていますが、住戸数、設置環境、既設配管の状況、追い焚きの有無などで変動します。まずは現地確認のうえ、台数と工事範囲を整理することが近道です。

潜熱回収型給湯器への交換が補助対象
申請前に押さえる判断基準
顕在層の方が最初に確認したいのは、「そもそも対象か」「いくら戻るか」「いつ着工すべきか」「手続きは誰がやるのか」の4点です。ここを押さえると、無駄な見積り取り直しや工程の手戻りを減らせます。
工事時期(着工日)と対象期間
対象になるかどうかは、工事の着工日の定義が重要です。制度上は「補助対象製品(1台目)の設置工事の着手日(従来型給湯器の撤去を含む)」が着工日として扱われます。
- 着工期間:令和7年11月28日以降に工事に着手したものが対象
- 交付申請:受付開始〜予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日までの扱いが示されています)
- 予約申請:受付開始〜予算上限に達するまで(遅くとも2026年11月16日までの扱いが示されています)
申請受付開始日やスケジュールは「未定」とされ、決まり次第公表予定です。着工時期に疑義がある場合は追加調査等の対象になることがあります。
補助額の目安と上限の考え方
補助額は「基本額+(条件を満たす場合の)加算額」の合計です。ポイントは、追い焚きの有無と、排水(ドレン)に関する追加工事の要否です。
| 交換する給湯器 | 追い焚き機能 | 基本額 | 加算対象工事 | 加算後の目安 |
|---|---|---|---|---|
| エコジョーズ/エコフィール | なし | 5万円/台 | 共用廊下を横断するドレン排水ガイド敷設工事 | 8万円/台 |
| エコジョーズ/エコフィール | あり | 7万円/台 | 浴室へのドレン水排水工事(三方弁、三本管(二重管含む)) | 10万円/台 |
原則、1住戸1台までが上限とされています。加算を受ける場合は、工事後写真(排水管や排水ユニット等)が追加で求められるため、施工前に撮影計画まで決めておくと安心です。
申請の主体(誰が手続きするか)と必要書類
原則として、申請手続きは申請区分に応じた登録事業者が行います。オーナー側は「発注者」ですが、実務としては施工業者・管理会社・リース事業者などが、交付申請等の手続きを担うイメージです。
- リフォーム工事(工事請負契約):施工業者・管理会社等(工事請負業者)が手続き
- リース利用(リース契約):リース事業者が手続き
また、交付された補助金の還元方法は、あらかじめ合意した方法で行います。代表的には契約代金に充当する方法、または現金で支払う方法です(リース利用では一定期間のリース料金と相殺する場合を含む、とされています)。
必要書類は令和6年度補正事業と同様になる見込みとして、工事前・工事後写真などが示されています。写真要件は不備が起きやすいので、後段の「失敗しやすいポイント」で具体策を解説します。

写真と書類の段取りで手戻りを減らす
エコジョーズ交換と他の省エネ策の比較
アパート・集合住宅の省エネは「給湯器だけ替える」か「他の改修も同時に進める」かで、費用対効果と段取りが変わります。ここでは考え方を整理します。
給湯器交換のメリットと注意点
メリットは、住戸ごとに計画しやすく、入居者影響を限定しやすい点です。築年数が進んだ集合住宅では、故障リスクに備えて計画交換をするだけでも、突発対応のコストや空室リスクを抑えやすくなります。
注意点は、ドレン排水(酸性の凝縮水)の扱いです。共用廊下を横断する場合の歩行安全、排水先の取り扱い、地方公共団体の方針などを踏まえた工事が必要になります。加算を狙う場合ほど、施工方法と写真が重要です。
断熱・空調など他の改修とどう組み合わせるか
省エネの体感やランニングコスト改善を強めたい場合、給湯器交換と同時に「共用部照明のLED化」「室内のエアコン更新」「窓まわり(内窓等)の検討」などを合わせる選択肢もあります。
ただし、本事業の補助対象は給湯器交換が中心です。別の補助制度が絡む場合は、対象設備・申請窓口・契約条件が変わることがあるため、「どの工事をどの制度で申請するか」を先に整理するのがおすすめです。
リース利用の向き不向き
リースは初期費用を抑えやすい反面、契約条件や還元方法が個別になります。次の観点で比較すると判断しやすいです。
- 短期で売却予定があるか(契約期間がネックにならないか)
- 台数が多く、一括更新の資金負担を分散したいか
- 管理会社や施工業者と、保守体制を一体で組みたいか
どちらが有利かは物件規模と資金計画次第です。見積り比較では「補助金の還元方法(値引きか現金か)」まで含めて総額で確認しましょう。
失敗しやすいポイントと対策
制度活用でつまずきやすいのは、工事そのものよりも「段取りと証跡(写真・書類)」です。ここでは代表的な失敗を3つに絞って対策をまとめます。
失敗1:写真不足で申請が止まる
よくある状況として、工事前・工事後の写真が不足したり、必要な角度で撮れていなかったりして差し戻しになるケースがあります。加算を取る場合は、排水管や排水ユニット等の写真、場合によっては浴槽エプロン内の写真が必要になることも示されています。
対策は、着工前に「撮影チェックリスト」を作り、施工担当と共有することです。
- 工事前:既設給湯器の型式が分かる写真、設置状況が分かる引きの写真
- 工事後:新設機器の型式が分かる写真、設置状況が分かる引きの写真
- 加算工事:排水処理の要点(敷設状況)が分かる写真
写真は「撮ったつもり」が一番危険です。現場でその場確認できるよう、スマホでチェック項目を共有する運用が効果的です。
失敗2:ドレン排水の扱いを見落とす
よくある状況として、共用廊下の横断処理や排水先が適切でない、自治体ルールに沿っていない、といった指摘が後から出ることがあります。加算対象となるのは「人の通行の妨げにならないように共用廊下を横断してドレン排水ガイドを敷設した場合」など、条件が細かい点も注意です。
対策は、事前に現地で排水経路を確認し、必要なら管理組合・管理会社と合意形成を取ることです。施工はメーカー推奨の取り付け方法に従う必要があるため、工事仕様の確認もセットで行いましょう。
失敗3:登録事業者・契約条件の確認漏れ
よくある状況として、登録が必要な事業者で手続きを進められていない、または注意喚起されている契約条件に該当してしまい補助対象外となるリスクを見落とすケースがあります。
対策は、契約前に次の2点を確認することです。
- 工事(またはリース)の相手先が、制度上の登録事業者として手続きできるか
- 公式が示す注意喚起(対象外となる契約期間・対象事業者等)が出ていないか
制度は随時更新される前提です。見積り確定前に、公式サイトの最新情報もあわせてチェックすると安心です。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 新築のアパートでも対象になりますか?
- A. 本事業は既存の賃貸集合住宅が対象です。建築から1年以上経過、または居住実績がある建物などの条件が示されています。
- Q2. いくら補助されますか?
- A. 基本は追い焚きなし5万円/台、追い焚きあり7万円/台です。一定のドレン排水工事を行うと8万円/台、10万円/台まで加算されます。
- Q3. オーナーが自分で申請できますか?
- A. 原則は登録事業者(施工業者・管理会社・リース事業者等)が交付申請を行います。一定条件を満たす場合に例外が示されることもあるため、最新の公表内容をご確認ください。
- Q4. いつ着工すれば対象になりますか?
- A. 目安として、令和7年11月28日以降に補助対象製品の設置工事に着手したものが対象です。申請受付開始日などは今後公表予定のため、工程は余裕を持って組むのがおすすめです。
- Q5. 公式情報はどこで確認できますか?
- A. 制度は更新される可能性があるため、賃貸集合給湯省エネ2026事業の公式サイトで最新情報をご確認ください。

入居者対応も含めて段取りを
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アップルホームでは、賃貸アパート・集合住宅の改修や設備更新のご相談にも対応しています。現地状況(設置スペース・配管・排水経路)を踏まえ、工事範囲と段取りを整理しながら進め方をご提案します。
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