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2025.09.30

家づくりは何から始める?—最初の3ステップで迷わない「資金計画→暮らしの棚卸し→プロ相談」完全ロードマップ

家づくりの始め方がひと目でわかるガイド

「家づくり、まず何から始めればいいの?」――この質問に、建築士・インテリアコーディネーターとして数百件の相談に向き合ってきた立場から、最短で迷いを減らし、失敗しない順番をお伝えします。検索やSNSで情報があふれる今こそ、正しいスタートの切り方が家族の未来を左右します。

家づくりの初期相談|間取り図を見ながら進める打ち合わせの様子

最初の一歩は“正しい順番”の共有から。

本記事は、これから検討を始める「潜在層」の方に向けた、家づくりの全体像と最初の3ステップをまとめた保存版。専門用語をかみ砕き、20〜40代ファミリーに寄り添う視点で、資金計画・暮らしの整理・プロへの相談までをロードマップ形式で解説します。読み終えるころには、今日から動ける具体的な次の一手が明確になっているはずです。

家づくりは「お金 → 暮らし → プロ相談」の順で始める

Point:最初にやるべきは「資金計画で上限額を決める」。次に「理想の暮らしを言語化」。最後に「適切なプロへ相談」。この順番が、遠回りや後戻りを最小化します。

Reason:予算のブレは土地・間取り・仕様の全てに波及します。基準軸(お金)を先に固定し、暮らしの優先順位を明らかにしてから相談すると、提案の質と意思決定スピードが上がります。

Example:予算を先に固めたAさんは、初回面談から2週間で候補が3案に絞れました。一方、間取りから始めたBさんは仕様変更のたびに資金が揺れ、検討が長期化しました。

Point:だからこそ、「資金計画 → 暮らしの棚卸し → 相談・見学」の順がベスト。以下で具体的に解説します。

家づくりの資金計画|電卓と住宅模型で総予算を確認

家づくりは「お金→暮らし→相談」の順で。

STEP1|資金計画:まず「総予算の上限」を決める

家づくりの第一歩は、無理なく返し続けられる総予算の上限を決めること。住宅ローンの審査枠ではなく、家計が安心して続く返済額を基準にします。毎月の返済目安は「手取り収入の範囲で続けられる金額」から逆算。教育費・車・旅行・将来のメンテナンスなど、住居費以外のライフイベントも同時に見積もります。

まずはお気軽に無料勉強会・資金相談会へ

アップルホームでは、お客様が無理なく住宅購入できるよう、資金計画土地探し住宅ローンの選び方家づくりの基本など
多彩な勉強会を実施しています。参加は無料です。お気軽にご活用ください。

  • 家計に無理のない総予算・返済計画の立て方
  • 金利タイプや返済方法など住宅ローンの基礎
  • 日当たり・道路付け等を見極める土地の選び方
  • 性能・構造の基礎を学ぶ家づくりの正しいモノサシ

見落としやすい「家づくりの費用内訳」

  • 建物本体価格:本体の工事費。仕様により変動。
  • 付帯工事費:給排水・電気・外部足場・屋外給排水接続など。
  • 諸費用:設計費、確認申請費、ローン手数料、火災保険、登記費用、地盤調査など。
  • 土地関連費(土地からの方):仲介手数料、測量、地盤改良、造成、上下水引込。
  • 外構・植栽:駐車場、アプローチ、フェンス、庭。
  • 引っ越し・家具家電:カーテン、照明、エアコン、冷蔵庫など。
  • 予備費:想定外の出費に備えて1〜2割を確保。

これらをワークシートで見える化すると、検討中のプランが「予算内か」を早期に判断できます。

返済計画の立て方(シンプル版)

  1. 現在の家計を把握:固定費(通信・保険・車)と変動費を洗い出す。
  2. 毎月の返済許容額を決定:家族の価値観に合わせて「教育・余暇」を含めた配分に。
  3. 総予算に変換:頭金+借入額で枠を確定。土地・建物・諸費用・外構に按分する。
  4. 長期視点で検証:金利変動や収入変化を想定し、家計がストレスを受けない範囲に設定。

プロの視点「総額」ではなく「生涯コスト」で考えるのがコツ。光熱費、定期メンテナンス、リフォーム、固定資産税まで含めて最適解を見つけると、後悔が激減します。

家づくりワークシート|優先順位ベスト8をまとめる女性

紙1枚に“判断基準”を集約。

STEP2|暮らしを言語化:理想と現実の「重なり」を探す

予算の軸が定まったら、次は暮らしの棚卸し。間取りの前に「どんな時間を、どこで、誰と、どう過ごしたいか」を具体化します。理想だけでなく、今の暮らしで不便な点も同じくらい大切な手がかり。ここでの気づきが、間取りや仕様の優先順位を決めます。

30の生活シーン・チェックリスト

以下のリストから、MUST(必須)WANT(望ましい)に分類してみましょう。

  • 洗濯動線(洗う→干す→しまう)が10歩以内
  • キッチンからリビングと庭まで見通せる
  • ベビーカー・自転車を室内に置ける土間
  • 片付けが5分で終わるリビング収納
  • 朝の渋滞を避けるツインボウル洗面
  • 在宅ワークに集中できる半個室
  • 子どもの学習見守りスペース
  • アレルギーに配慮した内装材
  • 将来の間仕切りで子ども部屋を2室化
  • ランドリー室のガス乾燥or室内干し
  • パントリーと回遊動線
  • 玄関のコート・靴・アウトドア一括収納
  • ゴミ仮置きと動線
  • 家族の気配が伝わる吹き抜け
  • 段差の少ないバリアフリー計画
  • 太陽光・蓄電池・V2Hの採用
  • 高断熱サッシ&遮熱カーテン
  • 庭×テラスの外と内の一体感
  • 寝室の音環境(道路・隣家)
  • 夏の日射遮蔽と冬の日射取得
  • 花粉・PM2.5対策の換気計画
  • 帰宅→手洗い→収納のただいま動線
  • 雨でも濡れない玄関まわり
  • 家事分担が進む配置(キッチン横並びなど)
  • ペット対応(床材・ゲート・給排水)
  • 趣味部屋(音・匂い・温度管理)
  • 就寝前の照明シーン
  • 防犯計画(視線・死角・照明)
  • 災害時の備え(停電・断水)
  • 老後の生活動線(1階完結)

優先順位のつけ方:3色マーカー法

家族で話し合い、赤=必須黄=できれば青=今回は不要の3色でマーク。赤が6〜8個に絞れると、プランの方向性が明確になります。

暮らしの棚卸しシート(抜粋)
テーマ 現状の困りごと 叶えたいこと 優先度
洗濯動線 移動が多くて重労働 1か所で完結させたい MUST
収納 モノが散らかる 5分で片付く仕組み MUST
在宅ワーク リビングでは集中できない 半個室+防音 WANT
家づくりの間取りスケッチ|必要な広さを使い切る設計

広さより「使い切れる」間取りへ。

STEP3|情報整理 → プロへ相談:提案の質を最大化する準備

ここまで揃えば、住宅会社や設計者に相談する準備は完了。連絡前に、以下の5点を1枚にまとめておくと、初回面談の密度が段違いに上がります。

  1. 総予算の枠(建物・土地・諸費用・外構の目安配分)
  2. 優先順位ベスト8(赤マーク)
  3. 家族構成と将来計画(出産・独立・二世帯など)
  4. 希望エリアと土地条件(学区・駅距離・日当たり)
  5. モデルハウスで見たいポイント(動線・収納・性能)

住宅会社のタイプと選び方

大まかに分けると「工務店」「ハウスメーカー」「設計事務所」。工務店は地域密着で柔軟な対応が魅力。ハウスメーカーはブランド力と保証・供給体制に強み。設計事務所は意匠・空間の独自性を追求できます。自分たちの優先軸と相性の良いパートナーを選びましょう。

初回見学でのチェックポイント10

  • 玄関〜LDK〜水回りの動線にムダがないか
  • 収納の「量」だけでなく「位置」が適切か
  • 窓の高さ・方位・ガラス仕様と日射遮蔽の考え方
  • 室内の温度ムラ(吹き抜けや廊下)
  • 音環境(階間・隣室の遮音)
  • 照明計画(眩しさと影のコントロール)
  • メンテナンス方法と交換サイクル
  • 構造・耐震の根拠(計算・等級・金物)
  • 気密・断熱の実測値と施工精度
  • アフター体制(定期点検・保証内容)
家づくりのモデルハウス見学|家族で体感する動線と性能

体感は最短の“判断基準”。

よくある失敗と回避策

失敗1|間取りから先に決めて、予算が膨らむ

解決策:資金計画を先に。面積や仕様の増減はコストに直結。予算の物差しを先に持つこと。

失敗2|「今の不便」を放置して理想だけ追う

解決策:現状の暮らしを丁寧に観察し、毎日の行動を基準にプランを評価する。

失敗3|見学で「雰囲気」だけを判断

解決策:性能・構造・保証の根拠を確認。図面・計算書・実測値というファクトで比較。

失敗4|契約後の仕様変更が多く、工期や費用に影響

解決策:優先順位ベスト8を先に共有し、後戻りを減らす。

失敗5|「将来の住み替え・二世帯」を想定していない

解決策:可変性(間仕切り・配線・水回り予備)を設計に織り込む。

土地からの家づくり|探し方のコツ

土地と建物を同時に検討する場合、日当たり・道路付け・高低差・上下水・用途地域の5点は現地で必ずチェック。土地は「家の性能」や「光と風の取り入れ方」まで左右する器です。候補地が出たら、簡易ボリュームプランで「どれだけの面積・間取りが入るか」を早めに確認しましょう。

  • 敷地の東西南北と標高差、近隣建物の高さ
  • 電柱・支線・桝の位置、越境の有無
  • 地盤改良の可能性とコスト幅
  • 学区・駅・生活施設までの時間
家づくりの現地確認|日当たり・道路付けをチェックする土地調査

土地は“家の性能”まで左右する器。

性能・省エネ・レジリエンスの基本

近年の家づくりでは、断熱・気密・耐震・換気・創エネが生活の質と光熱費に直結します。数値はエリアや設計条件で最適解が異なりますが、「夏は暑さを入れない・冬は熱を逃がさない」という原則と、停電時も暮らしを守る備え(太陽光・蓄電池)をセットで考えるのが現実的です。

アップルホームの例:標準仕様で高い断熱等級や気密・耐震への取り組み、全館空調の提案など、地域気候に根ざした高性能住宅をラインナップ(WELL+、テクノストラクチャー、R+house、SAN+、LIMINI など)。詳細は下記の「アップルホーム全商品」からご確認ください。

家づくりの断面図|夏の遮蔽・冬の日射取得・通風計画で快適にする基本

夏は遮り、冬は取り入れる――パッシブ設計の原則を断面で。

スケジュール:はじめての12か月ロードマップ

  1. 1〜2か月目:資金計画・暮らしの棚卸し・見学予約。
  2. 3〜4か月目:土地候補探し(または建替え計画)・概算見積。
  3. 5〜6か月目:基本設計・仕様検討・資材ショールーム見学。
  4. 7〜8か月目:詳細設計・本見積・契約。
  5. 9〜10か月目:着工準備・近隣挨拶・地鎮祭・着工。
  6. 11〜12か月目:上棟・仕上げ選定・完成・引き渡し。

※状況により前後します。土地探しや設計のこだわり度合いに応じて、1年半〜2年の計画も一般的です。

関連リンク

関連商品紹介

検討を始めたばかりでも大丈夫。アップルホーム全商品なら、性能・デザイン・価格帯のバリエーションから、あなたの暮らしに合う一棟が必ず見つかります。

Q&A|家づくりの「よくある疑問」に専門家が回答

Q1. まず住宅展示場に行ってもいいですか?

A. 行く前に「予算の枠」と「優先順位ベスト8」を決めておくと、見学の解像度が上がります。先に判断基準を持つことで、雰囲気に流されず、本当に必要な情報を持ち帰れます。

Q2. 予算はどのくらいが妥当?

A. 返済が家計を圧迫しない金額が妥当です。審査枠=無理なく払える額ではありません。「毎月いくらなら続けられるか」→「総額」の順で逆算し、外構や諸費用も含めて考えましょう。

Q3. 間取りはいつ決める?

A. 「暮らしの棚卸し」で優先順位を固めてから。動線・収納・温熱環境の三位一体で考えると、後悔が減ります。

Q4. 土地が先?建物が先?

A. 並行検討がベスト。候補地が出たら、簡易ボリュームプランで「どれだけ入るか」を早期に確認。土地と建物はセットで最適化します。

Q5. 断熱や気密ってどのくらい大切?

A. 住み心地と光熱費、健康に直結。窓・断熱・気密・換気はワンセットで検討を。体感はモデルハウスが近道です。

Q6. 比較検討のコツは?

A. 価格表だけでなく、性能の根拠(図面・計算・実測)とアフター体制、提案の納得感で評価。「自分たちらしさ」を軸にすると迷いにくくなります。

Q7. 入居後のメンテナンスは?

A. 外壁・屋根・設備は、素材と仕様でサイクルが異なります。点検・保証・メンテ計画を契約前に確認しておくと安心です。

Q8. いつ動き出すのが良い?

A. 早すぎることはありません。資金計画と暮らしの棚卸しは今日から始められます。まずは見学予約で、体感と情報の精度を上げましょう。

今すぐできる「次の一手」

  1. 家計アプリで固定費を洗い出す(5項目)。
  2. 家族会議で「理想の一日」を3人分書き出す。
  3. 優先順位ベスト8を決定し、紙1枚にまとめる。
  4. モデルハウスの見学予約をする(2件)。

まずは体感。モデルハウスで「未来の暮らし」を確かめよう

間取り図だけでは分からない、温度・明るさ・音・素材感。家族にとって大切な基準は、実物を体感すると一気に鮮明になります。アップルホームの各モデルハウス・ショールームで、動線と収納、性能の手触りをぜひ確かめてください。

アップルホームのモデルハウス外観|高性能×デザインを体感

まずは体感。未来の暮らしを確かめよう。

延床面積の考え方:広さより「使い切れる設計」

面積は多ければ安心、とは限りません。必要な場所に必要なだけの広さがあれば、無駄な面積を増やさずに快適さは手に入ります。例えばリビングを広げる前に、収納の位置と量・動線の重なりを最適化すると、同じ面積でも体感の広さが変わります。

  • 家族の同時利用が集中する場所(朝の洗面、夕方のキッチン)に面積を配分。
  • 廊下は最小化し、行き止まりを作らない回遊動線で効率化。
  • 死角のデッドスペースは可動棚やニッチで「働く壁」に。
  • 階段下・階段途中の踊り場をスタディや収納に活用。
家づくりの収納計画|ランドリーと可動棚で家事動線を最短化

使い切れる収納が“片付く家”の近道。

子育て・共働き家族の「時短設計」アイデア

20〜40代ファミリーにとって、毎日の5分が積み重なる設計は効果絶大。動線・収納・家事コラボの3点を整えるだけで、体感のゆとりは大きく変わります。

  • 玄関→ファミクロ→洗面→LDKの一直線動線で、帰宅後の片付けがワンアクション。
  • ランドリー室に干す・畳む・仕舞うを集約し、移動を最小化。
  • キッチン横に配膳兼ワークカウンターを設け、料理と宿題を両立。
  • 造作ベンチ×大容量引き出しで、リビングの散らかりを予防。
  • 玄関外に屋根付きポーチ+宅配ボックスで、雨天時もノーストレス。

インテリアと設備の選び方:長く愛せる基準

内装は「色・質感・メンテ性・価格」のバランスが鍵。トレンドを取り入れつつも、ベースはニュートラルにして、差し色や照明で表情を変えられる余地を残すと長持ちします。

  • 床は主役。木目のトーンが空間の印象を左右するため、まず床→建具→壁の順に決める。
  • 照明は「タスク(作業)」「アンビエント(全体)」「アクENT(演出)」をレイヤー化。
  • 水回りは清掃性を最優先に。キッチン面材や目地幅、換気の位置もチェック。
  • カーテン・ブラインドは断熱・遮光の性能も比較対象に。
家づくりの照明計画|リビングの多層照明とシーリングファン

“タスク×アンビエント×演出”で表情豊かに。

ランニングコストを最適化する視点

建てた後に効いてくるのが、光熱費・メンテ費・保険・税といったランニングコスト。初期費用と運用費はトレードオフに見えて、総合的には両立可能です。高断熱・高気密+高効率設備は、日々の快適性を保ちながら支出の平準化に寄与します。

  • 窓と断熱:熱の出入りの要。日射コントロールとセットで。
  • 換気:24時間換気の経路とメンテのしやすさは必ず確認。
  • 空調:全館空調や個別エアコンなど、間取りと断熱性能に合った方式を選択。
  • 創エネ:太陽光・蓄電池・EV連携はライフスタイルに合わせて段階導入。

契約までのチェックリスト(保存版)

  1. 概算見積に「付帯・諸費用・外構」が含まれているか。
  2. 断熱・気密・耐震の根拠資料が提示されているか。
  3. 近隣条件・法規(斜線・高さ・用途)を確認したか。
  4. アフター体制(点検・保証・窓口)が明文化されているか。
  5. 設計変更時の手続きと費用のルールを共有したか。
家づくりのプロ相談|初回ヒアリングで優先順位を共有

基準を持って相談すると提案の質が上がる。

資料請求・見学の活用術

資料は「世界観を知るツール」、見学は「暮らしを体感する場」。オンライン+オフラインを賢く組み合わせれば、短期間でも確度の高い比較が可能です。気になる項目はその場で写真やメモに残し、家族LINEで共有。判断がスムーズになります。

アップルホームYouTubeチャンネル

最新のルームツアーやオーナーインタビューを公開中。動画で「暮らしのリアル」を体感してください。

営業時間9時〜18時

(定休/水曜日)