スタッフブログ

省エネ上位等級の断熱等級について

2023年05月03日
アールプラスハウス

ブログ用画像.png断熱等性能等級と断熱性能について

住宅の性能の中でも「断熱性」は重要な要素となってきました。夏の暑さ、冬の寒さをしのぐには断熱性の高い家が必要です。断熱性はエアコンの使用を前提とする現在の住宅には不可欠なものとなっています。この断熱性の性能を表すのが断熱等性能等級です。断熱等性能等級は、2022年10月に「断熱等性能等級6、7」が新設されました。
そこで今回は断熱等性能等級と断熱性能について解説していきますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

断熱等性能等級とは

断熱等性能等級とは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に規定された省エネ性能を表す等級のことを示したものであり、国土交通省が制定しています。断熱等性能等級は下記の様にこれまでに何度も更新されており、2022年4月1日時点では5つのランクが設定されていましたが、同じく2022年10月1日から、等級6、7が創設されました。

断熱等級

等級の内容をご紹介します

等級7 | 2022年(令和4年)10月1日施行。暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね40%削減可能なレベルの性能。

等級6 | 2022年(令和4年)10月1日施行。暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね30%削減可能なレベルの性能。

等級5 | 2022年(令和4年)4月1日施行。断熱等性能等級より上位の「ZEH(ぜっち)基準」相当が断熱等性能等級5になる。断熱材や窓ガラスなどは、断熱等性能等級4以上に高いレベルの断熱が必要となる。

等級4 | 1999年(平成11年)制定。「次世代省エネ基準」といわれる。壁や天井だけでなく、開口部(窓や玄関ドア)なども断熱が必要となる。

等級3 | 1992年(平成4年)制定。通称「新省エネ基準」。一定レベルの省エネ性能を確保。

等級2 | 1980年(昭和55年)制定。40年前の基準なので省エネのレベルは低い。

等級1 | 上記以外

断熱等性能等級はUA値で定められる

断熱等性能等級は、必要な「UA値(外皮平均熱還流率)」が定められています。UA(ユー・エー)は「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表した数値です。このUA値が小さいほど熱が出入りしにくく、断熱性能が高いということ。埼玉・東京などの地域(6地域)に関して言えば、等級5ならUA値が0.6、等級6は0.46、等級7は0.26以下でなくてはなりません。

断熱等級が上がると室内環境が快適になる

断熱等性能等級が上がるということはUA値が小さくなるということ。つまり、室内と外気の熱の出入りがしにくくなる、外気の温度が室内に伝わりにくくなる、ということです。これは要するに、エアコンを無駄なく効率的に使えるという意味でもあります。

地域区分別 断熱等性能等級と外皮平均熱貫流率(UA値)

断熱等性能等級と外皮平均熱貫流率(UA値)

断熱等性能等級とあわせ一次エネルギー消費量も等級新設

一次エネルギー消費量等級とは、2013年(平成25年)に見直された省エネルギー基準において新たに追加された指標で「一次エネルギー消費量」によってレベル分類されており、今回の断熱等級5・6・7の新設に合わせて一次エネルギー消費量も新設され、住宅性能評価については、2022年10月1日から、「温熱環境・エネルギー消費量に関すること」では「断熱等性能等級」及び「一次エネルギー 消費量等級」の両方が必須評価項目となった。

住宅性能表示制度の見直し

「断熱等性能等級6」がこれからのスタンダードに

断熱等性能等級4が最低限の水準となる

2022年10月以降、等級が1から7までの7段階になったわけですが、法改正により、2025年4月以降はすべての新築住宅に等級4が義務づけられました。新築住宅に関しては、断熱等性能等級4が「最低限」の水準になるということです。

2022年4月に等級5が新設される前までは最高水準だった等級4が、一気に最低水準に。事業者(工務店やメーカー)は、これまでの仕様から見直しが必要になりました。

さらに、断熱等性能等級3は注意が必要です。2025年4月に等級4が義務化されると、断熱等性能等級3の住宅は最低限の省エネレベルを満たしていないことになります。法律違反になるわけではありませんが、一世代古い基準値という視点になると思われます。

断熱等性能等級4でも十分ではない

断熱等性能等級4は、今の技術レベルではそれほど高い断熱性能ではありません。これは、長期優良住宅の基準が2022年の10月に断熱等性能等級4から等級5に引き上げられたことからもわかります。

また、住宅金融支援機構のフラット35では、断熱等性能等級5レベルの新築住宅に対応したプランも準備され始めました。HEAT20レベルが公的な断熱等性能等級として法制化され、認定住宅の断熱要件が「等級5」に引上げられることで、住宅市場全体が「等級6」を中心とする高水準へシフトすると予想されます。

断熱性能基準一覧表(6地域)

断熱性能基準一覧表(6地域)

断熱等性能等級を上げると建築費用も高くなる

断熱等性能等級が高ければ高いほど過ごしやすい家になり、さらに補助金等が受けられるメリットもあります。ただその反面、必要な断熱材の仕様や厚さが変わってきます。当然それは、建築費用にかかってきます。実際、どれくらい費用は変わるのでしょう。

仮に、いま新しく建てようとしている2階建て住宅の断熱等性能等級が5だとしましょう。もし断熱等性能等級6を取得しようとすればプラス100万円、断熱等性能等級7を取得しようとすればプラス200万円以上。これくらいのコストアップを見込んでおくといいでしょう。

住宅全体を考えると何千万円もの費用がかかるわけですので、100万円も200万円もほんの誤差に感じられるかもしれませんが、そこはいったん、冷静に考えましょう。

電気代が高騰している事からも省エネ化は必須ですが、効率的に快適な生活を送る事が実現しやすいのは断熱等級の高い建物です。

資金計画のなかで初期費用、と維持費用を十分に比較検討してみるといいと思います。

まとめ

今回は、2022年に新たに追加された断熱性能等級について解説してきました。

電気を始めとするエネルギー価格が高騰を続けています。家計にも大きな負担がかかっていますので、断熱性能を強化し省エネルギーを図ることは今後さらに重要となってきます。

これからマイホームの建築を検討されている方は、工務店やハウスメーカーに新しくなった断熱性能等級についてよく相談することをおすすめします。

埼玉県所沢市・狭山市・川越市・入間市・飯能市・日高市・上尾市・ふじみ野市・富士見市などで断熱性能等級の高い注文住宅をご検討されている方は、当社までご相談ください。

当社は埼玉県で30年間以上の実績誇る工務店です。

特に所沢市・狭山市・川越市の地域に密着して注文住宅を多数手掛けております。

お気軽にご連絡ください。

月別アーカイブ

カテゴリー