リノベーション

2025.11.16

リノベーション・オブ・ザ・イヤー2025入賞|孫が受け継ぐヴィンテージハウス

一般社団法人リノベーション協議会(旧 リノベーション住宅推進協議会)が主催する「RENOVATION OF THE YEAR 2025(リノベーション・オブ・ザ・イヤー)」にて、アップルホームの戸建てリノベーション事例「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」が施工費800万円以上1500万円未満部門(1500万円未満部門)で入賞しました。

全国から集まった206点の応募作品の中から、一次選考を経て選ばれた60点の入賞作品のひとつとして評価いただいたことは、日頃からアップルホームのリフォーム・リノベーションにご相談くださる皆さまのおかげです。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

RENOVATION OF THE YEAR 2025入賞のお知らせ

「RENOVATION OF THE YEAR」は、全国の会員会社が手がけたリノベーション事例の中から、金額帯別の部門ごとに優れた作品を選出するアワードです。間取りやデザインはもちろん、暮らし心地・コスト・社会的な意義など、多角的な視点で審査されるのが特徴です。

アップルホームは、戸建て部門のうち「1500万円未満(施工費800万円以上1500万円未満/一住戸単位)」にエントリーし、作品「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」が入賞作品に選ばれました。今後は審査員による最終選考が行われ、グランプリほか各賞が授賞式にて発表される予定です。

既存梁を活かした吹き抜けリビングと対面キッチンの戸建てリノベーション

シナベニヤの質感を活かしつつ、明るい床材で現代らしいLDKに一新した「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」のリビング

エントリー内容
エントリー部門 1500万円未満
間取り 5LDK
費用 1,450万円(税込)
形態 自由設計リノベ
費用に含まれるもの 家全体/水まわり/居室・その他

今回の入賞は、単にデザイン性だけでなく、祖父母から孫世代へと住み継ぐためのストーリー性や、断熱・設備改修を含めた暮らしやすさの向上といった点も高く評価していただいた結果だと受け止めています。

入賞作品「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」とは

祖父母の家を、孫世代の暮らしに合わせて再編集

ご相談くださったのは、20代のご夫婦。ご結婚を機に、空き家になっていたお祖父様・お祖母様の家をご自身たちの住まいとしてリノベーションしたい、というご希望からプロジェクトが始まりました。

既存住宅は、シナベニヤ張りの壁と吹き抜けが印象的な木造住宅。日当たりや風通しは良好でしたが、建築当時は断熱の考え方が今ほど一般的ではなく、冬の寒さや夏の暑さ、そして老朽化した水回りなど、現代の暮らし方には合わない部分も多くありました。

一方で、お施主様ご夫婦はこの独特の木質感や、大きな吹き抜けが生み出す開放感をとても気に入っておられました。
そこでアップルホームでは、「残すべき魅力」と「変えるべき不便」を丁寧に仕分けしながら、祖父母の想い出を大切にしつつ、新しい家族の暮らしにフィットするプランをご提案しました。

眺望の良い窓とグレートーンの対面キッチンが並ぶLDK

視線の抜けと動線の良さを両立させた対面キッチン。家族の気配を感じながら料理ができる配置です。

シナベニヤと吹き抜けを活かした開放的なLDK

プランの中心となるのは、吹き抜けと既存梁を活かした広々としたLDKです。壁のシナベニヤはできるだけ活かしつつ、床材は明るい色味のフローリングに張り替えることで、「ヴィンテージ感」と「軽やかさ」が同居する空間に整えました。

キッチンは、将来のお子さまの成長も見据えた対面スタイルを採用。ダイニング・リビングと視線がつながることで、家事をしながら家族との会話が自然に生まれるレイアウトになっています。背面収納やゴミ箱スペースもしっかり確保し、見せたい部分と隠したい部分のバランスに配慮しました。

アーチ壁とニッチ棚が印象的な淡いピンクの洋室

玄関近くの一室は、奥様のネイルサロンとしても使えるやさしい色合いの空間に生まれ変わりました。

ネイルサロンを兼ねる、玄関近くの一室

玄関に一番近い和室は、雰囲気をガラッと変え、奥さまがお仕事で使うネイルサロンとしても活用できる洋室へとリノベーションしました。

淡いピンクの壁とアーチ型のニッチが、お客様をやさしく迎え入れる印象的なアクセントに。日常の居室としても使えるよう、収納やカーテンレールなどの機能面も整えています。仕事と暮らしが心地よく共存する空間は、リノベーションならではの「自分らしい働き方」を叶える一例といえます。

水回り一新と断熱改修で、快適性と安心感をアップ

リノベーション前の住宅では、水回り設備がすべて当時のまま残されており、使い勝手やメンテナンス性に課題がありました。また、リビングの床下には土間コンクリートに仕込んだ床暖房がありましたが、すでに故障しており修理も難しい状態でした。

そこで今回の計画では、キッチン・浴室・洗面・トイレといった水回りをすべて一新。配管ルートを整理しながら、将来的なメンテナンスもしやすいレイアウトに整えています。

収納量たっぷりの洗面化粧台と広々とした脱衣室

家事動線と室内干しスペースも考慮した、ゆとりのある洗面脱衣室。

上下に窓を設けた明るいトイレ空間とカウンター一体型手洗い

採光とプライバシーに配慮した窓計画で、明るく落ち着きのあるトイレに。

床暖房の代わりに、床下に断熱材をしっかりと施工し直し、2階を含めた窓まわりには内窓(インプラス)を設置。可能な範囲での断熱改修を行うことで、以前よりも冷暖房効率が高く、四季を通じて体感温度のムラが少ない住まいになりました。

白いカウンタートップとグレーの扉が落ち着いた雰囲気をつくる対面キッチン

手元が見えにくい高さに立ち上げたカウンターで、生活感は抑えつつ作業性の高いキッチンに。

トイレ・洗面・浴室まわりも、清掃性や収納量を考えた最新設備に刷新。将来のライフステージの変化にも対応しやすいよう、廊下幅やドアの開き方にも配慮しています。

物件情報
築年月 1986年4月
構造 木造
リノベーション面積 163.04m²
施工期間 3か月
掲載会員企業 株式会社アップルホーム

アップルホームのリノベーション提案力

「壊す前に、活かせる価値」を見極める

戸建てリノベーションでは、建物をすべて解体して建て替えるのではなく、既存の構造や素材をどのように活かすかが重要なポイントになります。今回の「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」では、シナベニヤの壁や吹き抜け、梁など、その家らしさを生み出している要素をあえて残し、新しい内装や設備と調和させることで、ひと味違った「ヴィンテージモダン」な雰囲気を目指しました。

アップルホームのリノベーション部門では、こうした「残す・変えるのバランス」を丁寧に検討しながら、思い出を引き継ぎつつ、今の暮らしに合うプランをご提案しています。

断熱・耐震・家事動線までワンストップで対応

デザインだけでなく、断熱性能や耐震性、家事動線の改善も、戸建てリノベーションでは欠かせません。アップルホームでは、新築注文住宅で培った高断熱・高気密、耐震計画のノウハウを活かし、リノベーションでも快適性と安心感を両立した住まいづくりを行っています。

狭山市・所沢市・川越市・入間市など、埼玉西部エリアの気候や地盤条件を熟知したスタッフが、現地調査から設計、施工、アフターサポートまで一貫して担当。「どこまで性能向上をするか」「予算の中で優先順位をどうつけるか」など、一緒に整理しながら計画を進めていきます。

RENOVATION OF THE YEARで評価されたポイント

審査講評では、具体的なコメントは公表されていませんが、今回の計画が入賞に至った背景として、次のようなポイントが評価されたと考えています。

  • 祖父母の住まいを孫世代が受け継ぐという明確なストーリー性
  • 既存のシナベニヤや吹き抜けを活かした空間デザイン
  • 水回り一新や断熱改修など、暮らしやすさを高める性能面の改善
  • 新しい働き方に対応するネイルサロン併設など、ライフスタイル提案
  • 1500万円未満という限られた予算の中で、効果的な改修ポイントを選び取ったコストバランス
RENOVATION OF THE YEAR 2025公式サイトの作品ページ画面

公式サイトにも掲載されている「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」のエントリーページ。

こうした評価は、これまでアップルホームが大切にしてきた「暮らしのストーリー」と「性能・安心」の両立が、リノベーションの分野でも通用することを示していると感じています。

このようなリノベーションをご検討の方へ

「空き家になっている実家や祖父母の家を活かしたい」「建て替えかリノベーションかで迷っている」というご相談は、近年ますます増えています。

今回の事例のように、戸建て全体を見直すフルリノベーションの場合、工事費の目安は1,000〜1,500万円台になるケースが多く、工期も数か月単位で必要です。一方で、断熱改修や水回りのみの部分リフォームから段階的に進める方法もあります。

アップルホームでは、お客様一人ひとりのご予算やご希望、建物の状態を踏まえながら、「建て替え」「フルリノベーション」「部分リノベーション」など、最適な進め方を一緒に検討いたします。まずはお気軽に、現地調査とラフプランのご相談からお声がけください。

下記のページでは、アップルホームのリフォーム・リノベーションの考え方や、これまでの施工事例をご覧いただけます。

アップルホームのリフォーム・リノベーションを見る

よくあるご質問
(RENOVATION OF THE YEARとリノベーション)

Q. RENOVATION OF THE YEARとはどのようなアワードですか?
A. 一般社団法人リノベーション協議会が主催する、全国のリノベーション事例を対象としたコンテストです。施工金額別の部門ごとに、暮らしの質やデザイン、社会性などを総合的に評価し、毎年その年を代表する事例が選ばれます。
Q. 今回入賞した「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」の費用と工期はどのくらいですか?
A. 工事費用は税込1,450万円、工期は約3か月です。間取りの再編や水回りの全面改修、断熱改修など、戸建て全体を対象としたスケールの大きなリノベーションとなりました。
Q. 祖父母の家や親世帯の家をリノベーションしたい場合、いつ相談すればよいですか?
A. 建て替えと迷っている段階からご相談いただくのがおすすめです。現地調査で構造や劣化状況、断熱性能などを確認したうえで、リノベーションと建て替えのメリット・デメリット、必要な予算やスケジュールを整理し、ご家族に合った進め方をご提案いたします。

関連リンク

ノミネート作品ルームツアー

RENOVATION OF THE YEAR 2025にノミネートされた「孫が受け継ぐヴィンテージハウス」を、実際の空間の雰囲気が伝わるショート動画でご覧いただけます。

営業時間9時〜18時

(定休/水曜日)