2025.10.02
完成見学会で“ここを見る”チェックリスト10 — 実邸だからわかる、家づくりの正解
「写真では素敵なのに、実際に暮らすイメージが湧かない…」「間取り図は良さそうだけど、動線の負担が心配…」。
完成見学会は、家づくりの悩みを“体感”で解決できる貴重な機会です。アップルホームの見学会は、お施主様の実邸(未入居・未使用)をお引渡し前に公開するスタイル。
だからこそ、設備を使用せずにも快適性や暮らしやすさを見極める視点が大切です。本記事では、建築士/インテリアコーディネーターの視点で「今日から使える10のチェック」をわかりやすく解説します。
目次|完成見学会で“ここを見る”10ポイント
実邸見学の価値とマナー(アップルホームの完成見学会)
実邸の完成見学会は、モデルハウスと違って暮らしに直結するサイズ感や動線がつかみやすいのが魅力です。一方で、お施主様の大切な建物をお借りしているため、水回り・コンロ・給湯などの設備は使用不可が基本。撮影や採寸、扉の開閉はスタッフの許可を得てから行いましょう。未使用ならではの“新品の状態”は、素材の質感や造作の精度を見極める絶好のチャンスです。
完成見学会で“ここを見る”チェックリスト10
1|空気と温度の心地よさは「入口→LDK→窓辺」で比較
快適性はまず“空気”から。玄関からLDK、そして窓辺へと移動しながら、温度差の少なさと足元の冷え・暑さ、穏やかな空気の流れを感じてみてください。吹き抜けや大きな窓があっても、場ごとのムラが小さければ日常はラクになります。新品の実邸は生活臭がないため、木や建材の匂いの質や、換気の気流が直接体に当たらないかなども判断しやすいタイミングです。
- 玄関→LDK→窓辺で体感が急に変わらないか(ムラが少ないほど◎)
- 階段・吹き抜け下でのドラフト(下降冷気)の気配
- 換気の給排気位置:就寝・勉強時に直風にならない設計か
2|家事・育児の生活動線は「3つの時間帯」で歩く
帰宅後・朝・洗濯時の3シーンに分けて実際に歩くと、図面だけでは見えない負担が見えてきます。回遊動線は「最短何歩で行けるか」、玄関から手洗い・クローゼットまで一直線か、ダイニング周りで家族がすれ違えるかなど、“人の動き+モノの動き”で評価しましょう。ベビーカーやランドセル、買い物袋の置き場が自然に決まると、入居後の片づけが驚くほどスムーズです。
- 玄関→手洗い→リビング収納の流れがスムーズか
- ダイニングの椅子を引いた時に通路が塞がらないか
- 洗濯ルート(洗う→干す→しまう)の上下移動回数・距離
3|収納は“戻す動作”で評価する(面積より仕組み)
「収納は広い=正解」ではありません。大切なのは、使い終えたものが迷わず1〜2アクションで戻せること。リビングの書類・薬・充電、玄関の外遊びグッズ、ランドセルや保育園セットの定位置など、家族の動線上に“寄り添う収納”があるかを見ます。実邸見学は扉の開閉も可能な場合がありますが、無理に引き出したり重いものを動かすのは避け、スタッフの案内に沿って確認しましょう。
- LDKの一時置きが散らからない配置(リビング収納/スタディコーナー)
- 玄関:アウター掛け・雨具・ヘルメットの“吊るす”動線
- 洗面:タオル・ストック・ケア用品が1アクションで取り出せる高さ
4|採光は明るさだけでなく“まぶしさ・映り込み”まで
「明るい=住みやすい」とは限りません。眩しさやテレビ・PCへの映り込み、夏の日射、冬の暖かさまで含めて評価すると、カーテンや庇の要否がはっきりします。実邸は家具の配置イメージが現実的なので、ソファの背やワークデスクの位置を想定しながら、窓の高さ・方位・形状をチェックしましょう。
- 南面の庇で夏の日射が和らいでいるか/冬の日差しは取り込めるか
- 東西窓の西日対策(袖壁・外付けブラインド・樹木計画など)
- テレビや作業面への反射・逆光の有無
5|音・におい・視線のストレスを最小化できる設計か
家族が集まるLDK、休む寝室、身支度の洗面など、生活のシーンが交差すると音や視線のストレスが生まれます。実邸は未使用なので生活臭はありませんが、トイレやキッチンの個別換気の位置、廊下や収納による“ワンクッション”などの計画で、将来のにおい拡散や気配の伝わり方を推測できます。窓の配置や階段の位置で外からの視線が通らないかも、立ち位置を変えて確認しましょう。
- トイレとリビングの距離に“緩衝帯”があるか
- 脱衣室の個別換気・高窓などのプライバシー配慮
- 階段や大開口まわりの反響音・足音の響き方
6|家具寸法と通路の余白—「置ける」と「使える」の違い
ダイニングセット、ソファ、冷蔵庫、ベッドは“入る”より“使えるか”が大事です。椅子を引いた時の通路、冷蔵庫前の作業スペース、ベッド脇の出入りなど、人の動作が重なる幅をイメージしましょう。採寸や撮影はスタッフの許可を得て行い、壁や建具に傷がつかないよう配慮します。
- ダイニング:椅子を引いても通路が約750mm確保できるか
- キッチン・パントリー:同時作業時に90cm前後の余白があるか
- 寝室:ベッド脇600mm程度の通路確保と開戸の干渉有無
7|素材とお手入れ計画—未使用だからこそ見えるポイント
新品の状態は、素材の質感・触感・見切りの美しさを見極めるベストタイミング。水回りは使用できないため、濡らして試す代わりに、手触りや反射の仕方、角の仕上げ、掃除道具が届く形状を確認しましょう。必要に応じてメーカーサンプルを用意してもらい、汚れや小傷への強さをスタッフに質問してみてください。
- キッチン天板・扉の指紋跡・拭き跡の残り方(乾拭きで確認可)
- 床材の硬さ・足触り・小口の処理(巾木・見切りの納まり)
- 外壁やサッシのメンテ周期の考え方(将来のランニングを把握)
※養生が施されている部位は無理に触れず、スタッフの案内に従ってください。
8|コンセント・スイッチ・通信の“電気動線”を俯瞰
後から増設しにくいのが電気計画。ロボット掃除機の基地、在宅ワークの有線LAN、屋外の照明・コンセント・水栓など、暮らしの電気動線をまとめて確認すると、入居後の配線ストレスが激減します。図面と実邸を照らし合わせて、高さ・口数・位置のバランスを見ましょう。
- ベッド脇・出入口・テレビ背面に必要な口数が足りているか
- ルーター置き場と有線LANの取り回し(学習/テレワークの安定性)
- 屋外:駐車場・デッキ・物置付近の電源と照明、将来のEV充電の想定
9|洗濯・物干し・収納の最短ルート(設備は未使用前提)
洗濯動線は洗う→干す→しまうの距離と段差がカギ。実邸はランドリールームやファミリークローゼットの位置関係がリアルに体感できます。設備は使用せず、室内干し金物の位置や、除湿器・サーキュレーターのコンセント位置、来客時に洗濯物が視界に入らない動線かをチェックしましょう。
- 物干しスペースの幅・奥行きと、隣接収納との距離
- ファミクロに衣類以外(寝具・季節家電)を収める想定
- 屋外動線:勝手口・デッキ・水栓・外部収納の組み合わせ
10|見えない安心:耐震・防災・省エネの根拠を確認
最後は根拠。耐震等級や構造計算の有無、制震・耐風への考え方、断熱性能や気密の目安、太陽光・蓄電池の計画など、家族を守る指標を数値とセットで把握しましょう。見学会では図面・サンプル・パネル展示がある場合が多いので、暮らしにどう効くのかまで丁寧に確認を。停電時の生活シナリオ(冷蔵庫・照明・通信)も、将来の安心に直結します。
- 耐震・省エネに関する等級・計算書・採用工法の特徴
- 非常時の電源計画と備蓄の置き場(動線の中に確保できるか)
- 長期的なメンテナンス計画と想定コスト
見学をもっと有意義に:比較のコツとメモ術
同じ視点で比較すると、良し悪しがクリアになります。おすすめは、10項目を5段階で採点して家族それぞれの平均を取る方法。写真は同じ順序・同じ構図で撮影すると、後から見返したときの迷いが激減します。A4一枚の「良かった3・気になった3・改善アイデア」を現地で書き出せば、次回の打合せは一気に具体化します。
Q&A|完成見学会でよくある質問
- Q1. 子ども連れでも見学できますか?注意点はありますか。
- A. 可能です。未入居の実邸なので、走り回らない・手すりや段差での転倒に注意するなどの配慮をお願いします。抱っこ紐、滑りにくい靴下があると安心です。
- Q2. 写真や動画の撮影、採寸はできますか。
- A. 基本はスタッフの許可制です。お施主様の個人情報や近隣への配慮のため、撮影範囲・公開範囲の指示に従ってください。採寸も同様に、壁や建具を傷つけない方法で行いましょう。
- Q3. 何社くらい見れば違いがわかりますか。
- A. まずは3社×各1回を目安に。同じチェックリストで比較すると、温熱・動線・収納・設計思想の違いが見えてきます。気になる会社は2回目訪問で“深掘り質問”を。
- Q4. どの時間帯に行くのがベストですか。
- A. 午前は東面、午後は西面の光がわかりやすい時間帯。可能であれば別の天候・時間帯で2回見ると、まぶしさや暗さの評価が正確になります。
- Q5. 設備は試せますか?水や火は使ってもいいですか。
- A. アップルホームの完成見学会は未入居・未使用の実邸のため、通水・加熱などの設備使用はできません。質感や操作位置はスタッフの案内に沿って触れずに視認するか、メーカーサンプル・仕様書でご確認ください。
- Q6. 家づくりが初めてで不安です。何から相談すれば良いですか。
- A. まずは暮らしの優先順位(温熱・動線・収納・将来計画など)を3つ挙げてご来場ください。実邸を体感しながら、設計士・ICが具体的な代替案を提案します。
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関連商品紹介|アップルホーム全商品をイベントで体感
自然素材を活かしたテイスト、耐震や省エネを重視した仕様、建築家との家づくりなど、アップルホームの全商品は完成見学会での体感が一番の近道。間取りの考え方や暮らしの工夫を、実邸スケールで確認してください。
次の一歩は「体感」から。モデルハウス来場・資料請求
チェックリストを片手に、実邸とモデルハウスで家づくりの基準を確かめましょう。設計士・インテリアコーディネーターが、暮らしの優先順位に合わせて最適なプランの考え方をお伝えします。
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